健康診断は節税につながると聞きました。本当ですか?
質問日:2009/05/05
従業員30人の中小企業の経営者です。従業員の健康診断は毎年自費で行かせてました。今期は利益が大きく出たので、この機に会社負担で健康診断を受けさそうと思ってます。健康診断は節税になると聞いたのですが、条件はあるのでしょうか?
条件を満たす健康診断は全額経費計上できます!
回答日:2009/05/20
★健康診断の節税効果
個人で受ける健康診断は無保険なので、高額になりがちです。大手企業の多くは、会社全額負担で定期的な健康診断を従業員の義務にしてますね。 中小企業も理想はこうでしょう。 しかし、資金繰りに厳しい中小企業に毎年定額の(それも高額の)健康診断の負担させるのも確かに酷です。 節税という観点からは、利益が出る年には会社負担での健康診断を受けさせるのは効果的です。 考えてみてください。 本来、健康診断は個人が各自で受ける性質のものなので会社の経費になるはずはありません。 しかし、ある一定の条件をクリアすれば、福利厚生費として経費になるのです。★健康診断を福利厚生費で処理する条件とは・・・
健康診断費用が以下の要件を満たしていれば、福利厚生費処理が認められます。 ①従業員のすべてが対象になること。 但し、一定年齢の者を対象とする等のグループ分けでもOKです。 ②診断の内容が常識的な範囲内であること。 ③会社が直接診断料を支払うこと。 簡単に言うと、「役員だけが健康診断を受ける」のはNGです。しかし「35 歳以上の人だけ全員受ける」のはOKなんですよね。 なお、診断料が著しく多額である場合や役員だけを対象としているような場合は「給与」とみなされますので注意が必要です! (役員に対するものは役員賞与として損金不算入になる可能性が高いです)
得意先に倒産の噂があります。何とかなりませんか?
質問日:2009/05/05
建設業を営んでいる株式会社の経営者です。得意先のいくつかに倒産の噂があります。かなり多額の売掛金があり、この得意先が倒産するとウチもやばくなります。何か よい手立てはありませんでしょうか?
節税と倒産リスク軽減を両立させる方法があります!
回答日:2009/05/23
★連鎖倒産が怖い時代です
多額の売掛金や受取手形がある得意先の倒産。これは多くの会社が抱える大きなリスクの一つですね。この「連鎖倒産」の危険を回避する方法はないのでしょうか。 得意先の倒産による連鎖倒産のリスク回避と節税を同時に達成できる節税方法があります。 それは、「中小企業倒産防止共済制度」です。★節税と倒産リスク軽減を両立する中小企業倒産防止共済制度
簡略に言うと、 毎月一定の掛け金を払えば、得意先倒産時には支払額の10倍を上限として貸付けてくれる制度です。 この掛金は全額経費になります(つまり節税効果もあるのです)しかも6ヶ月以上掛金を払っていれば、解約してもその掛金が戻ってきます。 イメージ的には、積立をしているだけで経費が生まれる感じですね。 ◆加入できる方 引き続き1年以上事業を行っている事業者で次のいずれかに該当する法人及び個人 ●従業員300人以下または資本金1億円以下の工鉱業等の会社及び個人 ●従業員100人以下または資本金3千万円以下の卸売業の会社及び個人 ●従業員50人以下または資本金1千万円以下の小売・サービス業の会社及び個人 ●企業組合及び協業組合 ◆毎月の掛金 ●毎月の掛金は、5,000~80,000円(総額が320万円になるまで積立可能) ●掛金は税法上損金(法人)または必要経費(個人)に算入できます。 ◆共済会の貸付 加入後6ケ月以上を経過して、取引先事業者が倒産し売掛金等の回収が困難となった場合に、共済金の貸付が受けられます。 ◆貸付金額 共済金の貸付額は、掛金総額の10倍か被害額のいずれか少ない額。(貸付限度額は3,200万円) ◆貸付条件 ●無担保無保証人、無利子(ただし、貸付額の10分の1に相当する掛金の権利が消滅します。)
従業員に退職金を払いたいのですが、資金繰りが・・・
質問日:2009/05/05
設立35周年の中小企業の2代目社長です。このところ、多くの退職者が出てきています。何とか退職金を支払うのですが、資金繰りも簡単ではありません。退職金をうまく払えるような手立てはあるのでしょうか?
退職金を楽に支払う方法=中小企業退職金共済本部!
回答日:2009/05/24
★退職金を楽に支払う方法
従業員が退職する際に退職金を支払いたいと思う経営者は多いはずです。でも、退職金は資金的負担が大きく資金繰りが難しいと考えておられる経営者の方がおられるのも事実です。そこで、お勧めなのは「中小企業退職金共済」です。 この制度は、「中小企業退職金共済本部」という国の運営機関に毎月掛け金を支払えば、従業員が退職したときには会社に替わって中小企業退職金共済本部が退職金を支払ってくれるという制度です。★中小企業退職金共済本部の特徴
●掛け金は従業員毎に決定できます。 ●掛金は16種類(月額5,000円~30,000円)の中から選択できます。 ●掛金は全額が経費になります(個人事業主もOK。節税効果あり) (納付日の属する事業年度の損金=未払時は損金計上不可) ●加入当初は掛金の一部を国助成してくれる制度もあります。 (掛金月額の2分の1(従業員毎上限5,000円)を加入後4か月目から1年間、国が助成) ●支払われる退職金は、基本退職金+付加退職金のイメージです。 ●掛金は消費税法上、「非課税」=仕入税額控除はできません! <注意点!> ●従業員全員を加入させなければなりません。 ●役員は加入できません。(使用人兼務役員は加入可能です!)