同業者団体の海外旅行は損金OK?
- 着物販売の会社です。同業者団体で会を作っており、毎年海外旅行に行っています。これは交際費として計上できますでしょうか??
目的を立証できればいいと思います。
★同業者団体恒例の行事
●最近は結構減ってきましたが、それでもまだありますね。 同業者団体関連のイベント。 同業者団体といえば、「●●会」等の名目で研修会やセミナーを 開いたりしているイメージですが、会員企業負担でよく海外旅行 へ行ったりしますね。 ●海外渡航に関しては、 法人の業務遂行上必要で、かつ、通常の金額の範囲内のケースのみ 会社の損金にできます。 そうでなければ、渡航者の給与扱いになりますね。 (このあたりは実質判断になると思われます)★同業者団体で行く海外旅行
●では、同業者団体の海外旅行はどうなるでしょうか?? ↓ 取引先との親睦を深め、関係を緊密化するためには積極参加すべき だからという理由も成り立ちます。 (もちろん、これを立証しなければなりません!!)。 ↓ このケースであれば、給与ではなく交際費として認定できると 思われます。(飲食費だけではなく旅費部分も交際費扱いです) ↓ 当然、その前提条件として、 日当や宿泊費等が一般的に妥当な金額であり、会社の旅費規程に 則って、支給されていることが前提です。 ↓ ただ、最も難しいのは、やはり、積極参加すべき理由の立証でしょう。 例えば、この団体の会長を務めているとか、そういった形式的な 証明ができなければ、給与扱いされても仕方がないかもしれません、 団体の役職もなく、任意に参加しているだけでは、積極参加すべき 理由としては弱い気もします。
従業員への求償権は貸倒処理できるか?
- 従業員が自動車事故を起こして損害賠償責任が発生しました。大きな金額だったので会社が立て替えて支払いました。この処理はどうなるのでしょうか?
支払能力があるかどうかです!
★役員や従業員への損害賠償金
●例えば、従業員が自動車事故を起こして、相手方から 損害賠償金を請求され、本人が払えず会社が代わって 全額支払いしたような場合。 つまり、役員or使用人の行為に起因して会社が損害賠償金 を支出した場合で、その行為が法人の業務に関連のないもの や行為者の故意or重過失に基づく場合。 ↓ 会社は求償権を資産計上しなくてはなりませんね。★役員や従業員への損害賠償金
●この求償権。役員や使用人が払える額であればいいんですが、 そうではないケースも多々あります。 ↓ 役員・使用人の支払能力等からみて、求償しても支払は現実 に困難だと認められる場合には、その全部or一部を貸倒処理 しても、税務上はOKです。 ↓ しかし、逆に、支払能力があると認められるのに損金処理 しているとマズイです。給与扱いされ、源泉所得税の追徴 の可能性が出てきますので注意が必要ですね。 ↓ 支払能力の有無の判断は実務上では非常に難しいテーマ です。ですので、慎重に処理を行うべきではないかと 考えます。
欠損金の繰戻し還付って何ですか??
- 小豆島と淡路島で特産物販売を行う会社です。前期は景気もよく黒字だったのですが、今年は売上激減で赤字転落です。法人税の還付はあるのでしょうか?
中小企業にはお得な制度かも!!
★欠損金の繰戻し還付の意味合いについて
●青色申告を選択している法人に認められる2つの制度。 ①翌年度以降への欠損金繰越控除 ②前事業年度の欠損金の繰戻還付 ↓ しかし、欠損金の繰戻還付は平成4年4月以降は特殊事例を除き、 設立5年以内の中小企業しか適用できないこととなっていました。 ↓ しかし、不景気の影響もあってか、中小法人等限定で 「平成21年2月以後に終了する事業年度」については 欠損金繰戻還付が認められるようになりました。 ●中小法人等とは・・・・ ↓ 色々細かい点はありますが資本金1億円以下の普通法人と考えて いれば大体OKです。 ●要件は・・・・ ①過去連続して青色申告書を提出! ②欠損事業年度を青色申告書で期限内に提出! ③確定申告書提出時に欠損金繰戻還付請求書を同時提出!★欠損金の繰戻還付の具体的概要・方法
●当事業年度の欠損金を「欠損事業年度開始の日前1年以内に開始した事業年度」 に繰り戻して法人税の還付を求めることができる制度。 ↓ 要は、前期黒字で今期赤字なら、前期納付の法人税の還付をもらえると いうことです。 ●前期500万円の黒字(法人税100万円)、今期500万円の赤字とすると・・・ 100万円×500万円/500万円=100万円の還付を請求できるということ。 ↓ 「前期支払法人税額×当期欠損金額/前期所得金額=還付請求額」 ということですね。
事務所を賃借した場合の処理はどう処理しますか?
石巻市で建築業を営んでいます。事務所を賃貸して、礼金や敷金を支払いました。この場合の処理はどうなりますでしょうか?
支払い項目別に明確に区分しましょう
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ★事務所賃借した場合には色々な費用が・・・ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
●事務所を賃借した場合に支払う項目とは何でしょうか。 ①保証金(敷金)→退去時に返還される性質 →投資等に計上 ②権利金(礼金)→退去時に返還されない性質 →繰延資産に計上 ③仲介手数料 →支払手数料等に計上 あたりが一般的ですね。 ●注意点1 ①の保証金の中で全額が返還されずに一部のみの場合もあります。 この返還されない部分は権利金に含めて繰延資産計上になります。 ↓ しかし、「原状回復費用を保証金から差し引く」場合は別です。 金額不明なので、全額①保証金でOKです。 ●注意点2 ②の権利金は繰延資産として5年(原則)で月割償却です。 ↓ 但し、契約期間が5年未満で、更新時に再度権利金(更新料)を支払う 契約であれば、契約期間で、月割均等償却になります。 ↓ ちなみに権利金の額が20万円未満であれば全額損金OKです。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ★消費税はどういう扱いになるか? ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
●消費税の留意点 マンション等を会社の事務所として使用するケースは最近特に多いですね。 ただ、このときは契約書の内容に注意が必要です。 ↓ 契約書の利用目的が「住居」となっている場合には支払う賃料に消費税は含まれません。 ということは消費税の仕入税額控除の適用も勿論ありません。 ↓ 実態が事務所であっても関係はありません。 契約書で判断されるので要注意です!