家族へ給料を払った。経費にならない?
質問日:2009/03/18
個人事業主です。妻に毎月給料を支払っています。これを経費として扱うのは難しいと聞きました。本当でしょうか?
親族への給料を経費にするには要件があります!
回答日:2009/03/27
★原則論。同一生計の親族への給料は必要経費になりません!
個人事業主である納税者が、納税者と生計を一にする配偶者他の親族に給料を支払っても必要経費にはできません。 しかし、これらのいわゆる家族従業員については、青色専従者給与や白色専従者控除といった例外があります。★青色専従者給与とは・・・
青色申告者の専従者に該当する者への給与ですね。 ▽青色専従者とは以下の全てに該当する人です。 ●事業専従者であること(会社に勤めている人はダメ)。 ●青色申告者と生計を一にする配偶者その他の親族であること。 ●その年の12月31日現在で年齢が15歳以上であること。 ●その年を通じて6月を超える期間、その青色申告者の営む事業に従事していること ●「青色事業専従者給与に関する届出書」を所轄の税務署長に提出していること。 ●労働の対価の観点から過大ではないこと。 <注意!> 「青色事業専従者給与に関する届出書」は 専従者給与を支払う年の3/15までに提出しなければなりません。 但し、その年の1月16日以後、新たに事業を開始した場合や専従者が出現した場合、 その開始した日や専従者がいることとなった日から2か月以内です。★白色申告者の専従者控除とは・・・
事業専従者控除額は、次の二つの金額のどちらか低い金額です。 ◆専従者が事業主の配偶者であれば86万円、配偶者でなければ50万円(1人あたり)。 ◆この控除をする前の事業所得等の金額を専従者の数に1を足した数で割った金額 ▽事業専従者とは、次の要件のすべてに該当する人をいいます。 ●白色申告者と生計を一にする配偶者その他の親族であること。 ●その年の12月31日現在で年齢が15歳以上であること。 ●その年を通じて6月を超える期間、その白色申告者の営む事業に専ら従事していること。 ●確定申告書にこの控除を受ける旨やその金額など必要な事項を記載すること。★ちょっとした注意が必要です!
青色専従者として給与の支払を受ける人又は白色申告者の事業専従者である人は、 控除対象配偶者や扶養親族にはなれません。 これはかなり意識した方がいいと思います。扶養家族になれないことのマイナスは 結構大きいですから。
FXや外貨預金で儲かった!確定申告は必要?
質問日:2009/04/18
最近流行のFXと外貨預金を始めました。いきなり利益が出たのですが、これはどうやって申告するのでしょうか。私は普通のサラリーマンです。
投資に関する税金は投資内容によって異なるので要注意です!
回答日:2009/04/20
★投資に関わる税金諸々。
投資に関わる税金は、 利益を給与などその他の所得と合算して確定申告する「総合課税」と、 利益をその他の所得と分けて計算する「分離課税」との2つに大別されます。 さらに「分離課税」は、利益受取時に税金分を差し引かれる(源泉徴収)ため確定申告 の必要がない「源泉分離課税」と、確定申告が必要な「申告分離課税」に区分されます。 ①総合課税 (例):外貨預金の為替差益、FXの利益等 ②源泉分離課税 (例):外貨預金の利子、外貨債券の利子、外国株の配当金 ③申告分離課税 (例):外国株 ①~③のどれかに当てはまるかで、確定申告の手順が異なるんですね。★外貨投資に関わる主な税金
外貨預金に関しては利子と為替差益が別々に課税されます。 ●まず、外貨預金の利子は、円預金と同じく受取時に20%が差し引かれる(源泉徴収) ので確定申告は不要です。(20%のうち、5%は住民税です!) ●一方、同じ外貨預金でも為替差益については、「雑所得」として総合課税され、 その他の所得と合算して確定申告をしなければなりません。 但し、年収2000万円以下の会社員で給与所得以外の所得が20万円以下の場合、 確定申告は不要なので、実質的には非課税になります。 為替差損の場合は、他の外貨預金やFX、副収入など雑所得内で通算できます。 ただし、雑所得以外の給与所得等とは通算できません。 (予約レートを設定している場合、20%の源泉分離課税で課税され確定申告は不要!)★FXの場合はどうなる?
FX(外国為替証拠金取引)は、為替差益と利子に当たるスワップ金利(スワップポイント) ともに雑所得として総合課税になります。 つまり、外貨預金の為替差損益と同様に、その他所得と合算して確定申告する必要アリ!★総合課税は、所得が大きくなると税金が高くなるので要注意!
例えば、株式譲渡の場合、他の所得と区分して税金を計算する「申告分離課税」よね。 売却益が1億円あったとして、上場株式ならば10%(原則的に)が源泉徴収されます。 つまり、1,000万円ですね。 しかし、総合課税の場合は、全てを合算してから税金が計算されます。 ●総合課税の対象とは・・・・ ①利子所得(源泉分離課税とされるものを除く) ②配当所得(源泉分離課税、確定申告をしないことを選択したものを除く) ③事業所得(株式等の譲渡等による事業所得を除く) ④不動産所得 ⑤給与所得 ⑥譲渡所得(土地・建物等及び株式等の譲渡等による譲渡所得を除く) ⑦一時所得(源泉分離課税とされるものを除く。) ⑧雑所得(株式等の譲渡等による雑所得、源泉分離課税とされるものを除く。) ●所得税率は・・・・(住民税は別) 195万円以下:5% (控除額0円) 195万円を超330万円以下:10% (控除額97,500円) 330万円を超695万円以下:20% (控除額427,500円) 695万円を超900万円以下:23% (控除額636,000円) 900万円を超1,800万円以下:33% (控除額1,536,000円) 1,800万円超:40% (控除額2,796,000円) どういうことかお分かりでしょうか? 例えば、FXで1億円稼いだ場合は、他の総合課税の所得と合算された上で、税率40%分 の税金がかかるんですね。(1800万円超ならば住民税を合わすと約50%) つまり、稼げば稼ぐほど、大きな税金となるわけです。 この税金の仕組みを知った上で投資先を考えるべきではないでしょうか。★お得なFXもあります!
東京金融先物取引所(くりっく365)を通じたFXをご存知でしょうか? 公認の取引所を通すことで税金面の特典がつくFXです。 くりっく365は申告分離課税として、所得の大小に関わらず 一律20%の税率'所得税15%、住民税5%)となる上、 損失を3年間繰り越すことができます。
死亡した人の確定申告って必要なの?誰がするの?
質問日:2009/05/18
父が今年他界しました。息子である私が相続人になりましたが、死亡した人にも確定申告って必要なのでしょうか。亡くなってら本人はできないと思うのですが。
亡くなった人の場合は相続人が確定申告をします!
回答日:2009/06/11
★他界した人の確定申告(所得税)
●確定申告書を提出すべき人がその年中に死亡した場合、確定申告できないですね。 この場合、相続人が「相続があったことを知った日の翌日から4月以内」に 亡くなった人に係る確定申告書を提出しなければなりません。 (準確定申告といいます) ●計算期間は、その年の1月1日から亡くなった日までです。★準確定申告の注意点!!
◆相続人が2人以上いる場合 各相続人が連署により準確定申告書を提出します。。 ただし、他の相続人の氏名を付記して各人が別々に提出することもできます。 この場合には、他の相続人に申告した内容を通知しなけばなりません。 各相続人は、法定相続分により各人按分額を計算して納付することになりますが、 遺言による指定相続分がある場合は、指定相続分により按分計算します。 但し、争い等により指定相続分が確定していない場合は法定相続分により 計算します。後に指定相続分が確定しても、準確定申告の訂正は不要! ◆医療費控除の対象は「死亡日までに支払った額」です。 ◆社会保険料、生命保険料、地震保険料控除等の対象は、「死亡日までに支払った額」! ◆配偶者控除や扶養控除等の適用の有無に関する判定は、死亡の日の現況で行います。★準確定申告の消費税
消費税の課税事業者である個人事業主が死亡した場合等には消費税申告も必要です! この場合も所得税の場合と同様に、相続人は 「その相続の開始があったことを知った翌日から4ヶ月間を経過した日の前日」までに、 その被相続人の消費税の確定申告書を提出しなければなりません。 <注意!> ●「付表6 死亡した事業者の消費税および地方消費税の確定申告明細書」 の添付が必要になるので要注意です!。 ●この付表6には、 「被相続人の氏名、納税地、各相続人の氏名、住所、被相続人との続柄、法定相続分」 を記載します。 ●相続人が2人以上いる場合には、消費税額を各相続人の相続分により按分して 納付税額(還付納税)を計算します。