現金預金

1 普通預金から引出し

(1)例示

普通預金から10万円を引き出し、会社の金庫に保管した。

(2)仕訳
(借方)                               (貸方)
現金           100,000 普通預金           100,000

 

 

2 普通預金への預入れ

(1)例示

手許にある現金10万円を普通預金へ預入れた。

(2)仕訳

(借方)                               (貸方)

普通預金         100,000 現金              100,000

 

 

3 預金利息の受取り

(1)例示

普通預金について、受取利息が発生し、預金口座に7,969円の入金があった。

(2)仕訳

(借方)                            (貸方)

 普通預金         7,969  *1  受取利息       10,000   *2
 租税公課         1,531  *3
 租税公課          500  *4

*1  預金通帳に入金が実際にあった金額(利息の総額から源泉税が差し引かれている)

*2  入金の金額に、源泉税分を合計した金額が、受取利息となります。

7,969÷(1―0.20315)=10,000

*3   利息の源泉税のうち国税分   10,000×0.15315=1,531

*4   利息の源泉税のうち地方税分  10,000×0.05=500

(3)仕訳のポイント

・預金利息については国税15.315%、地方税5%の源泉税(20.315%)が課せられ、差引で入金されますので、それらを合わせて、受取利息として計上する必要があります。

 

借入金

1 利息前払いの場合

(1)例示

金融機関から100万円の借り入れを行い、利息分を差し引かれた985,000円が 入金された。返済期限は3ヶ月後である。

(2)仕訳
 ◆借入時
(借方)                               (貸方)
 普通預金       985,000  短期借入金     1,000,000  *1
 支払利息        15,000 *2

*1 将来支払うべき金額の総額を借入金とします。

*2  短期の前払費用は、支出時に法人税法上、損金にできます。決算時において、前払費用処理をすることも可能です。

◆返済時

(借方)                               (貸方)
短期借入金        1,000,000 普通預金        1,000,000
(3)仕訳のポイント

・利息前払いの場合は、返済すべき金額を借入金とし、手取金との差額を支払利息とします。

・決算時において、未経過の部分は、前払費用へ振り替える処理を行いますが、短期の前払費用については、税務上、そのまま費用計上することができます。

 

2 利息後払いの場合

(1)例示

金融機関から100万円の借り入れを行った。返済予定表によると、第1回返済時において、130,000円(元本分100,000円、利息分30,000円)の支払いを行った。

(2)仕訳

◆借入時

(借方)                               (貸方)
普通預金        1,000,000 長期借入金       1,000,000

◆第1回返済時

(借方)                               (貸方)
 長期借入金      100,000 *1  普通預金           130,000
 支払利息        30,000 *2

*1 支払金額のうち、元本に相当する金額

*2  支払金額のうち、利息に相当する金額。返済予定表に記載されております。

(3)仕訳

・利息後払いの場合は、決算時において経過した期間に対応して未払利息の計上を行う必要があります。

・返済期限が1年以上先のものは、長期借入金(固定負債)に計上します。