「これから介護が必要になってきた。在宅介護というものがあるみたいだけど、どういったものなのかな。」

「在宅介護でも介護施設の援助は受けられるのかな。」

少子高齢化社会が加速し、ますます介護が必要な世帯が増えてきた昨今。団塊世代の後期高齢者になる2025年も目前になり、介護需要はますます増えてくるばかりです。介護業界で働く人や介護以外の業界で働いている人も、ご自身の両親の介護の必要性に迫られることもあるでしょう。また、介護施設に入れたくても入れられない人や、そもそも介護施設は嫌だという人がいる場合、在宅で介護ができるのか不安に思う人もいることでしょう。

 

在宅介護は、自宅にいながら子供やデイケアサービスを受けながら介護をすることです。昨今では、なかなか介護施設に入れないことから在宅介護をしている家庭も少なくありません。今回の記事では在宅介護の基礎から介護サービスの種類と特徴について解説します。

 

今回の記事を書いている私は、これまでに数多くの介護にまつわるインタビューをこなしてきており、数多くの記事を執筆してきました。今回は、私のこれまでの経験をもとに記事を作成します。

 

今回の記事を読むことで、在宅介護に対する理解が深まり、介護サービスの基礎がわかります。在宅介護とどのように向き合い、介護サービスを有効活用できるかがわかります。ぜひ、最後まで読んでいただき、在宅介護に対する理解を深めてくださいね。

在宅介護とは?

在宅介護とは自宅にいながら要介護者の方の介護を行うことです。老人ホームなどのような施設に頼らず、自宅で介護をします。これまでに住み慣れた自宅や慣れ親しんだ土地で過ごせることから、要介護者の精神面は安定しやすいです。

 

一方で在宅介護をする家族にとっては、普段の家事や仕事にさらに介護まで加わることで、負担が大きくなるのは間違いないです。在宅介護は介護をする家族にとっては、大きな負担となる傾向にあるのです。

 

在宅介護をするには、介護をする家族の負担を軽減するために、周囲の人の手を借りることや、デイサービスなどの介護サービスを受けるなど、介護施設を上手に活用することも大切です。在宅介護を長く続けていくには、うまく周囲の協力を得ましょう。

在宅介護のサービス

在宅介護には大きく分けて2つの介護サービスがあります。それは「居宅介護サービス」と「地域密着型サービス」です。ここからはこれらの各種サービスについて解説していきます。

 

・居宅介護サービス

訪問介護、通所介護、通所リハビリ、訪問介護があります。ホームヘルパーが自宅へ訪問し、食事や排泄、入浴の補助を行います。サービスの内容(身体介助、生活援助、通院介助)によって費用が異なります。

 

・地域密着型サービス

夜間対応型訪問介護、小規模通所介護、小規模多機能型介護、認知症対応型通所介護があります。地域密着型の介護サービスは主に施設に通うタイプの介護サービスが多く、様々な症状や状況に応じた施設があります。

在宅介護サービスを受けるまでの流れ

在宅介護サービスは申請をすれば簡単に受けられる訳ではなく、各種手続きが必要になります。在宅介護サービスを受けるまでには、要介護認定を受け、ケアプラン作成をする必要があります。

 

要介護認定を受けるには、住んでいる各自治体の介護保険などの担当窓口か地域包括支援センターで申請を行います。その後、認定調査員による聞き取り調査が行われ、コンピュータによる一次判定や主治医の意見書の提出などを経て、二次判定により最終的な要介護度の認定が行われます。

 

要介護認定を受けたら、ケアプランを作成します。ケアプランはケアマネジャーの支援を受けながら、作成します。介護される方の暮らしへの希望と改善点をケアマネジャーに伝え、書類を作成します。介護される方の暮らしの希望を正しく伝えないと、介護される方が適切なサービスを受けることができず、悩んでしまうことになりますので、正確に希望は伝えましょう。

在宅介護のメリットとデメリット

ここからは在宅介護のメリットとデメリットを挙げていきます。在宅介護には訪問型や通所型、ショートステイ、小規模多機能型を初めとしたサービスがあります。それぞれのサービスについてもふれつつ、メリットとデメリットを紹介します。

 

・メリット

在宅介護のメリットは、介護を受ける人が住み慣れた自宅で暮らせることです。家族と一緒に生活をしたり、慣れ親しんだ地域で過ごせることは、精神衛生上良いことでしょう。また、在宅介護をすることで、介護費用を大きく抑えることができることもメリットです。

 

・デメリット

在宅介護のデメリットは、同居する家族に負担がかかりがちになることです。仕事と家事に加え、介護まで加わってくるので、家族への負担は大きいです。また、休日も同じように介護で面倒を見るので、心身共にストレスがかかります。

在宅介護の3つのスタイル

在宅で受けられる介護サービスには大きく3つの種類があります。この章では、それぞれの介護サービスについて紹介していきます。

 

・訪問型サービス

訪問サービスでは、通常のホームヘルパーや介護福祉士による身体介護やリハビリテーションを行います。また、医師の指示の下で看護師が健康チェックを行います。

 

・通所型サービス

介護保険サービスを自宅から離れた施設を訪れてサービスを受ける形式を通所型サービスと言います。この通所型サービスは、設備が自宅でくらべて充実していることもあり、利用する方の状況に合わせてサービスを受けることができます。

 

・宿泊型サービス

短期入居型サービスとも言われ、一時的に施設に寝泊まりして、施設に入居した方と同じレベルのサービスを受けられます。宿泊型サービスを利用することで、介護をする家族の負担を減らしたり、介護ができない時に代わりに介護をしてくれます。

在宅介護で困ったら

在宅介護はただでさえ、普段のやることに追加で負担がかかってしまいます。在宅介護で困ったら、まずはケアプランを見直してみると良いでしょう。ケアマネージャーに今抱えている介護で何が負担になっているのかを相談することで、負担軽減につながることでしょう。

 

また、便利グッズを取り入れることで、普段の負担も軽くなることもあります。介護用の見守りカメラを導入することで、常に一緒にいてあげなくてもすみます。また、配線不要のコールボタンを用意することで別室にいてもすぐに対応できます。

 

また、自宅での介護は介護を受ける方にとってメリットが大きいですが、長期間にわたる可能性があれば、老人ホームへの入居を検討するのも良いでしょう。一人で抱え込まず、ケアマネジャーに相談しながら今後の進め方を考えてみると良いでしょう。

まとめ

今回の記事では在宅介護の種類と特徴について解説しました。今回の記事のポイントは以下の通りです。

・在宅介護とは自宅にいながら要介護者の方の介護を行うこと。

・在宅介護には「居宅介護サービス」と「地域密着型サービス」がある。

・在宅介護は負担が大きく、悩むことが多いので、ケアマネジャーとこまめに相談をして負担を軽減すると良い。

 

これから介護を始める方にとって、介護にはどのようなサービスがあり、対応をすれば良いかわからないことも多いです。介護を始めたての方は特に在宅での対応を考えることもあるかと思います。在宅での介護はメリットとデメリットが明確にあり、一長一短です。

 

ご自身のライフスタイルに合わせて、必要な介護サービスを受けて、介護と向き合いましょう。今回の記事が少しでも参考になれば嬉しいです。