「介護の仕事をしています。2025年になってから介護業界では給料が上がるのか気になっています。」
「2025年は介護業界の給料は上がる傾向にあるのかな。」
少子高齢化によって、ますます介護需要が上がっている昨今。2025年から労働生産人口も徐々に減少していき、介護業界だけではなく、さまざまな業界でも人手不足が叫ばれています。こうした背景だけではなく、近年では物価上昇もますます進んでいき、各業界では賃上げをすすめる動きもでてきています。
介護業界で働く人たちにとっても、昨今の物価上昇に耐えるためにも、賃上げは避けては通れない施策となっています。多くの介護職員が気になっている賃上げは果たして実施されるのでしょうか?
今回の記事では、2025年の介護職の給与事情について解説し、賃上げの動向について徹底的に解説します。この記事を書いている私は、これまでに数多くの介護に関するインタビューを行い、記事を作成してきました。今回は私のこれまでの経験に基づいて記事を作成します。
今回の記事を読むことで、2025年の介護職の給与事情について理解でき、これからの介護職の賃上げ動向も知ることができます。ぜひ最後まで読んでいただき、介護職の給与について理解していただけたら嬉しいです。
介護職員の給与は上がる傾向にあるの?
介護職員の給与は、近年上昇傾向にあるとされています。特に、高齢化社会が進む中で介護の需要が増加しており、それに伴い介護職の重要性が再認識されています。政府の政策や介護報酬の見直しも影響しており、職員の待遇改善が図られる動きがあります。
ただし、地域や施設の種類、職員の経験年数などによって給与には差があるため、全体としての傾向を見つつ、具体的な情報は地域ごとの状況を確認するのが良いでしょう。
また、これらの賃上げ施策の効果は、各施設や事業所が処遇改善加算を適切に活用するかに依存します。そのため、給与の具体的な増加幅は勤務先によって異なる可能性があります。
2024年の介護職員の昇給実績は?
2024年の介護職員の昇給実績について、以下のデータが報告されています。
- 平均基本給の増加: 厚生労働省の調査によれば、2024年9月時点で介護職員の平均基本給は前年同月比で4.6%増の25万3,810円となりました。
- 賃上げ率: 全国老人保健施設協会など9団体の調査では、2024年度の正職員の賃上げ率は2.52%で、賃上げ額は平均6,098円と報告されています。
これらの数値から、2024年に介護職員の給与は一定の上昇を見せていますが、他産業と比較すると依然として低い水準にとどまっています。 例えば、2024年の春闘における全産業の平均賃上げ率は5.10%であり、介護職員の賃上げ率2.52%はこれを大きく下回っています。
このような状況を受け、介護業界では他産業との賃金格差の拡大に対する懸念が高まっており、さらなる処遇改善が求められています。
2025年には介護職員の給与はどの程度上がるのか?
2025年の介護職員の給与は、政府の方針により2.0%のベースアップが予定されています。 この賃上げは、2024年度の2.5%のベースアップに続くもので、介護職員の処遇改善を目的としています。
具体的な給与増加額は、基本給や勤務形態によって異なりますが、2024年度の2.5%の賃上げでは、常勤職員で平均約4,654円、非常勤職員で約3,444円の増加が見込まれていました。 2025年度の2.0%の賃上げも、同様の水準での給与増加が期待されます。
ただし、これらの賃上げは各介護事業所が処遇改善加算を適切に活用することが前提となります。そのため、実際の給与増加幅は勤務先の事業所の対応によって異なる可能性があります。
2025年の介護職員の賃上げの施策とは?
2025年の介護職員の賃上げ施策は、主に以下の2つの取り組みを中心に進められています。
- 介護職員等処遇改善加算の拡充と要件緩和
政府は、2024年度に2.5%、2025年度に2.0%のベースアップを目標として、処遇改善加算の拡充と一本化を実施しました。 さらに、2025年度からは、加算の算定要件の一部が緩和され、事業所が加算を取得しやすくなる措置が取られています。
- 補助金によるさらなる賃上げ支援
政府は、処遇改善加算を取得している事業所を対象に、さらなる賃上げや職場環境改善を支援する補助金を交付しています。この補助金を受けるためには、生産性向上や職場環境改善に向けた具体的な取組みの計画を策定し、都道府県に提出する必要があります。
これらの施策により、介護職員の給与や労働環境の改善が期待されています。
今後も介護職員の処遇は改善されるのか?
介護職員の処遇改善は、政府の施策により継続的に進められています。2024年6月には、従来の3つの加算(処遇改善加算、特定処遇改善加算、ベースアップ等支援加算)が統合され、新たな「介護職員等処遇改善加算」が施行されました。この新加算により、2024年度に2.5%、2025年度に2.0%のベースアップが目標とされています。
さらに、2025年4月からの加算算定に向けて、申請手続きが開始されています。厚生労働省は、加算取得の促進を目的として、要件の一部を弾力化しています。しかし、全産業平均と介護職員の給与差は依然として存在し、さらなる処遇改善が求められています。このため、政府は2026年4月に予定されている介護報酬改定に向けて、追加の施策を検討しています。
今後も介護サービスの需要増加が見込まれる中、介護職員の確保と定着を図るため、賃金引き上げや職場環境の改善など、処遇改善の取り組みは継続される見通しです。
介護職員がキャリアアップするには?
介護職員がキャリアアップするためには、以下のような方法があります。段階的にステップアップできる仕組みが整っており、収入や責任の範囲も変わっていきます。具体的には下記のようなキャリアプランがあります。
1】資格取得によるステップアップ
資格を取ることで、役職や業務の幅が広がり、給与アップにもつながります。
- 初任者研修(旧ヘルパー2級)
- 介護の入門資格。未経験者がまず目指すべき資格。
- 実務者研修
- サービス提供責任者になれる。介護福祉士の受験要件にもなる。
- 介護福祉士(国家資格)
- 現場での中心的役割を担う資格。資格手当や昇給に直結。
- ケアマネージャー(介護支援専門員)
- 利用者と介護サービスの橋渡し役。現場からの転職先として人気。
- 認定介護福祉士
- より高度なスキルを持ったリーダー的存在。指導・教育の役割も担う。
【2】役職・ポジションでのキャリアアップ
- 主任・リーダー:チームをまとめる立場。
- サービス提供責任者:訪問介護事業所での責任者。
- 管理者・施設長:施設全体の運営を任されるポジション。
【3】研修や実務経験でスキルアップ
- 事業所主催の研修会や外部セミナーで最新の介護技術・知識を習得。
- 専門分野(認知症ケア、看取り介護、口腔ケアなど)のスキルを磨く。
【4】別分野・関連職への転向
介護経験を活かして、福祉用具専門相談員や生活相談員などにキャリアチェンジも可能。
まとめ
今回の記事では2025年の介護職員の給料が今後どのように上がってくるのかを記事にしました。記事のポイントは以下の通りです。
・介護職員の給与は上がる傾向にあり、高齢化社会が進む中で介護の需要が増加しており、それに伴い介護職の重要性が再認識されている。
・2025年の介護職員の給与は、政府の方針により2.0%のベースアップが予定されている。
・介護職員が給与を上げるためには、現職で昇進するか転職をして待遇の良い職場に移る方法がある。
昨今の物価上昇に伴い、介護業界を始めとした多くの業界で賃上げの動きがでてきています。大手企業では新入社員の給料を30万円に引き上げるなどの動きが活発になってきています。介護業界でもこれらの動きに負けないような賃上げの動きはあり、今後ますます賃上げの動きは活発になることでしょう。
これからもますます目が話せない介護業界の賃上げの動きですが、今後も引き続き動向をウォッチしていきたいところです。今回の記事が少しでも参考になれたら嬉しいです。