サラリーマンとして日々働いている人の中には、以下のような気持ちを持ち、「脱サラして起業したい」を考えている人もいるのではないでしょうか。

 

「仕事にやりがいを感じられない」
「情熱を注げる仕事をしたい」
「一発当ててお金持ちになりたい」

 

脱サラ起業をして成功すれば、以下のような生活が待っています。

  • 好きな仕事をし、自分で全てを決め、上限なくお金を稼げる
  • 勤務時間や休日などの時間の使い方を自由に決められる
  • 業種によっては仕事をする場所にも縛られない
  • 会社員時代のように、定められたルールに従う必要がない

 

「自由なお金持ち」

人間としての1つの理想の姿ですよね。

 

しかし、この世の中、何事もメリットばかりではありません。
たとえビジネスが成功するケースでも、すぐに軌道に乗り収入が増えることは稀であり、ビジネスが安定するまでは、厳しい生活を送る覚悟をしておくことも必要です。

 

また、ビジネスに失敗し倒産したことで大きな借金を背負ってしまい、年齢によっては再就職が難しくなる、という最悪のパターンも想定しておく必要もあるでしょう。

本稿では、これから脱サラ起業をしようと検討している人のために、以下の3つの内容についてまとめました。

  1. 脱サラ起業で成功しやすい人の特徴
  2. 脱サラ起業におすすめの職種
  3. 脱サラ起業を成功させるためのポイント

最後までお読みいただければ、脱サラ起業をして成功をつかむためのノウハウを手に入れられるはずです。

ぜひ、参考にしてみて下さい。

脱サラ起業して成功しやすい人の5つの特徴

ここからは、脱サラ起業が向いている人の特徴を5つ、解説していきます。
以下に示す条件に当てはまる人、は起業に向いている傾向があるはずです。

1.専門知識やスキルがある

サラリーマンとして働いてきた中で培ってきたスキルに市場価値がある場合、脱サラ起業で成功する可能性は高まります。
スキルの価値を裏付ける実績があると、より一層スムーズにビジネスを軌道にのせられるでしょう。
「自分の持つスキルを生かして、いかに競合他社と差別化できるか」について起業する前に具体的にイメージしておくことをおすすめします。

2.ポジティブ寄りの思考を持っている

成功者には,ポジティブ思考の人が多い傾向があります。

たいがいの成功者は幾度となく失敗しているもの。
脱サラ起業して成功するためには、何度も失敗をしても落ちこまず、そこから学び取れるものだけを抽出し、常にチャレンジし続けるエネルギーとタフさが必要なのです。

 

現代は情報化社会の促進により、様々な「思ってもいなかったこと」や「今までなかったこと」がビジネスに繋がる時代。

 

自分が心から楽しいことを追求していくうちに、ビジネスチャンスが生まれる可能性があるのです。
好きなことに対してならプラス思考でチャレンジし続けられるはず。
まずは「自分が本当にやりたいこと」は何かをじっくり考えてみましょう。

3.自分で自分を管理できる

「脱サラ=自由になれる」というイメージがありますが、この「自由」が実は曲者です。
実は、自由とは、環境に依存せずモチベーションを保ち、自分で全ての行動を決定していかなければならないことを意味しています。

  • 思うように集客できず売上が上がらない
  • 忙しくて休む暇がない
  • 資金が足りない

上記の問題に対して、自分で全ての責任を背負い、ビジネスの舵を取っていかなければならないのです。

様々な問題に向き合えない人だと、脱サラ起業をしても、「自由に働けるようになったら急にモチベーションが下がってしまった」という状態になりかねません。

サラリーマンとして働いている内に、起業してからの自分を明確にイメージし、自己管理の
し方を学ぶようにしましょう。

4.傾聴力がある

脱サラ起業をすれば、会社の嫌いな上司と関わる必要はなくなります。
しかし、ビジネスを持続的に成長させていくためには、取引先と良好な関係を築き、新規顧客開拓のために自分から営業をかけなければなりません。

 

ビジネスにおいて最も必要なコミュニケーションスキルは「傾聴力」です。
傾聴力があれば、顧客とコミュニケーションを取っている間に、相手が求めている細かい部分に気づき、ギブできる人は単純に好かれます。
「人に好かれること」は人脈づくりに繋がり、ビジネスチャンスを大きく広げてくれるでしょう。

5.謙虚である

脱サラ起業をして、すぐにビジネスがうまくいき、自分でも思いもよらなかい成功を納める人もいます。

そんな時、「自分はビジネスの才能がある」と必要以上に自信を持ち、周囲と比べて天狗になってしまうのは非常に危険です。
周囲の人間関係を壊してしまう原因となります。

 

ビジネスがうまくいったのは、たまたまタイミングが良かったから、運が良かったからかもしれません。
成功を納めたとしても、常に自分に矢印を向け、「今日の自分より明日の自分」の精神で日々謙虚に努力をし続けられる人が、持続的に成功できるのです。

脱サラ起業におすすめの職種12選

 

ここからは、脱サラして起業するにあたっておすすめの仕事を12種紹介していきます。
脱サラ起業を検討している人は、自分にマッチした職種を見つける参考にしてみてください。

1.今やっている仕事

今行っている仕事の経験やノウハウ、人脈を生かして起業するのは、スムーズで成功率の高い方法です。
特に、難易度の高い資格が必要である仕事であれば、より一層成功する確率は高まるでしょう。

 

ただし、サラリーマン時代は「会社の看板」のおかげで顧客を獲得できていた部分が必ずあります。
独立したばかりの時は、社会的信用が蓄積されていないため、新規顧客の獲得の難易度が上がってしまう点は念頭においておきましょう。

2.コンサルティング

世の中にとって需要のある、何らかの専門分野に精通しているなら、コンサルティングで起業するのもおすすめです。
もし、すでにコンサルタントとして会社に勤めていたのであれば、独立後も顧客との契約を継続できる可能性は高いでしょう。

コンサルタントとしての活動には、事務所や資格が必要ない点もメリットとなっています。
ただ、いかに役立つ知識や経験を持っていたとしても、自身が提供しているサービスを広く認知してもらわなければ、収益をあげることは難しいです。

現代はSNSを利用すれば、個人が手軽にたくさんの人に情報を届けられる時代。
事前に集客についての戦略を練っておきましょう。

3.不動産投資

不動産投資とは、所有している物件を第三者に貸し出し、家賃収入を得る、または、購入した物件の価値が上がったタイミングで売却し、その差分を利益として得るといった投資方法です。

 

物件を利用している人がいる限り、家賃収入が継続するので、老後の年金としての役割も期待できます。

株式投資よりも低リスクで長期的な運用が可能です。
しかし、不動産価格の下落や、建物のメンテナンス費用、家賃滞納などの不安は常につきまとうことも覚悟しておく必要があります。

4.代行ビジネス

代行ビジネスとは、顧客が行いたいものごとを代わりに行ったり、抱えている悩みを解消したりする仕事です。
運転代行や、退職代行、近年では友達代行のサービスまで存在します。

 

起業するにあたり、事務所や資格が必要ない点は大きなメリットですが、労働集約型のビジネスであるため、自分1人で行っていても大きな利益を得ることは難しいでしょう。

 

とはいえ、従業員を雇用するにしても、業務の内容によって人が集まらない可能性もあります。注意が必要です。

 

5.YouTuber

一定の条件を満たした動画配信者は、自分の動画内に広告を入れ込めるようになり、広告収入を得られるようになっています。

 

また、ライブ配信をした際、視聴者からの投げ銭を受け取れる「スーパーチャット」や、「YouTubeメンバーシップ」。動画内で商品を紹介する「アフィリエイト」、企業からの「うちの商品を紹介してほしい」といった依頼を受ける「企業案件」がメインとなる収入限です。

 

昨今、YouTubeは見ている人も多いかわりに、配信者も多くなっています。
面白いチャンネルを作れば、すぐにチャンネル登録者数は伸び、高収入に繋がるケースもありますが、競合が多いため、そう簡単には人気チャンネルには育てられません。

「労力と時間をかければ稼げる」とは限らない点には留意しておきましょう。

6.フランチャイズビジネス

 

フランチャイズビジネスとは、企業の「加盟店」として契約を結び、ロイヤリティを支払うことで、本店の看板を借りて営業したり、提供してもらった商品を販売し利益を得たりするビジネスです。

商品開発、販売や集客の方法などの経営に関するノウハウを手に入れられる上に、銀行からの融資を受けやすいため、初めて起業をする人におすすめできるビジネスモデルとなっています。

 

しかし、本店からの指示には原則従わなくてはならないため、「せっかく起業したのに自由がきかない」という事態になることも。

また、契約終了後に競合他社とフランチャイズ契約を結ぶことが難しい点、系列店の不祥事や売上低下などでブランド力が弱まってしまうと、自分の店の売上にも悪影響が出やすい点もデメリットです。

7.レンタルビジネス

顧客が求めるさまざまなサービスやモノをレンタルして利益を上げるビジネスです。
近年のトレンドとして「モノを買うのではなく、使いたい時だけ借りる」スタイルが一般化しつあるため、うまくいけば大きな利益を上げられる可能性があります。

 

ターゲットとする顧客が求めるモノを見極め、集客のための方法を事前に考えておきましょう。
店舗や資格が不要な点はメリットですが、商品のメンテナンスや保管場所の確保、利益が生まれる前に商品が壊れてしまうリスクがある点には留意しておく必要があります。

8.ブログビジネス

ブログビジネスで収益を上げる方法は2つあります。

ひとつ目は閲覧者が求める情報や楽しませる内容の記事を、広告とともにネット上にアップロードし、読んでもらった際にその広告がクリックされた場合に利益を生む方法。

ふたつ目はブログ内の記事で商品の魅力を紹介し、その商品を閲覧者が購入してくれると利益が発生する「アフィリエイト」という方法です。

 

他の人がしていない経験や特技があり、それを魅力的な文章で伝えられる人は、たくさんの閲覧者をつかむことができ、結果的に大きな利益を上げられるでしょう。

 

しかし、ブログビジネスには「利益を上げるサイトに育てるのに時間がかかる」「サイトのドメインパワーが小さいと、なかなかGoogleで上位表示されない」などのデメリットもあります。

 

とはいえ、一度利益を生み出すサイトに育ててしまえば、少ない労力で継続して稼ぐことも可能で、最終的にはサイトを高値で売却することもできるのです。
初期費用をかけずに資産を作りたい人には、おすすめのビジネスとなっています。

9.マッチングビジネス

マッチングビジネスとは、顧客が抱えている問題を解決する「他の企業のサービスや商品、情報、人材」などを紹介して、企業から仲介料をもらうことで利益を上げるビジネスです。

 

一例として、不動産やホテルの紹介、転職したい人と企業とをマッチングするビジネスがあげられます。

 

自社で商品やサービスを開発する必要がなく、電話とパソコンさえあれば事務所も必要ありません。
初期費用が少なくてすみ、集客にだけリソースを注ぎ込めば良い点がマッチングビジネスのメリットです。
しかし、成果報酬型のビジネスでありため利益が不安定な点、集客のためのサイト構築に時間が必要な点には留意しておく必要があります。

10.webライター

webライターとは、閲覧者がグーグルやヤフーなどの検索エンジンで検索をかけた時に、上位に表示されるように工夫して記事を書くのが主な仕事です。

 

経験を積んでいくうちに、企業や人物に取材をしたのちに記事を書き、報酬をもらう「取材ライター」となる人もいます。
報酬が生まれる主なシステムは、1文字ごとに値段が決められている「文字単価」1本の記事ごとに報酬額が決められている「記事単価」の2つです。

パソコンさえあればすぐに仕事を始められる点は魅力ですが、近年、その「気軽さ」からwebライター業に参入するライバルが多くなっています。

 

自分にしかない専門知識や経験をアピールしたり、文章力や、クライアントと円滑なコミュにケーションをとるスキルを高めたりして、他のwebライターとの差別化を図れるかどうかが、成功するためのポイントです。

 

まずは副業として始め、クラウドソーシングサイトに登録し仕事の流れを体験してみると良いでしょう。

11.投資家がやりたいビジネス

 

ビジネスを始めたい投資家とつながり、熱意やアイデアを伝えたうえで、条件が合えば投資してもらい起業をする、という方法もあります。
中には、投資家側で始めたい事業のプランや事業計画書が完成している状態で、リーダーシップを発揮できる人材だけを求めているケースも。

 

上述のケースだと、自分の中にアイデアを持っていなくても熱意さえあれば起業できることになります。
初期費用がいらない上、たとえビジネスに失敗しても返済義務がないケースが多い点は魅力的ですが、投資家も経営に絡んでくる場合が多いため、自由に経営したい人には向いていない方法かもしれません。

12.歩合制の業務委託

歩合制の業務委託とは、主にテレアポ系の会社から顧客候補のリストをもらい、個人や店舗に電話をかけ営業し、成約がとれた分だけ報酬が発生するというシステム。

安定して稼いでいる人も存在しますが、成約が取れないと収入がゼロになってしまうため、ハイリスク・ハイリターンのビジネスモデルです。

さらに、長く営業している会社は、次第に顧客候補リストが枯渇したり、会社の評判が悪くなってしまったりする影響で、成約をとりづらくなっていきます。
「創設してからあまり年月が経っていない会社」をチョイスするのがおすすめです。

脱サラ起業を成功させるための4つのポイント

ここからは、脱サラ起業を成功させるためのポイントを4つ解説していきます。
失敗するリスクを減らすためにも、起業する前にポイントを押さえ、しっかりと準備をしておきましょう。

1.目標を定める

 

起業に限らず、何か物事をはじめる際は、目標を立てることをおすすめします。
何事も勢いだけでは成功できません。

 

情報収集をしながら、ビジネスの方向性、商品やサービスの価格や届けたいターゲット、競合他社との差別化の方法など、綿密な事業計画を立て、脱サラする前に何度もシミュレーションしておきましょう。

2.宣伝・集客方法を固める

クオリティの高い商品やサービスを提供するビジネスを行っていたとしても、ターゲットとする顧客に広く知ってもらわなければ、利益は上がっていきません。
初期投資をなるべく早く回収できるよう、宣伝・集客の方法は起業する前段階でしっかりと練っておきましょう。

 

近年、Instagram、Facebook、Twitterなど、複数のSNSを組み合わせて集客に繋げる企業が増えています。
自社の商品やサービスの魅力をうまく伝え、フォロワーを増やすことができれば、大きな宣伝効果が期待できるでしょう。

 

SNSは無料で利用でき、ユーザーが多いツールであるため、広告にかかるコストを大幅にカットできます。
脱サラ起業をする際は、ぜひSNSの利用を検討してみてください。

3.人材を確保する方法を考えておく

始めたいビジネスの規模によっては、脱サラ起業する前に、協力してくれる人材を確保する方法を考えておく必要があります。

 

自社の商品を開発するために、自分が持っていない専門的な技術や知識が必要になる場合は、従業員を雇うのか、外注するのか、具体的にイメージしておいてください。

 

人を雇う場合は、長く自分の元で働いてもらうための工夫が必要です。
自分が雇われる側であった経験を生かし、「従業員が求めるものは何か」について、過去を振り返って考えておきましょう。

4.上手な資金繰り

ビジネスを成功させるためには、豊富な資金が不可欠です。
起業にはたくさんのお金がかかります。
さらに、ビジネスが軌道に乗るまでの生活資金も必要です。

 

新たに収入が入って来ない状況で貯金が激しく減っていくのは、想像以上に不安になるもの。
すると、ビジネスをする上でも「攻めた決断」をしにくくなり、結果的に脱サラ起業が失敗に終わってしまう、という事態にもなりかねません。

 

資金が潤沢でない人は、返済する必要のない「助成金」「補助金」の制度を活用し、資金計画を万全なものにしておきましょう。
助成金や補助金は、公募の期限が決まっているタイプのものもあります。
脱サラ起業を決断したら、在職中に詳細をリサーチしておきましょう。

 

補足として、助成金や補助金は、ビジネスにおける設備投資が完了し、計画が実現した後に支払われる「後払い制」です。また、法人税の課税対象になるため、資金計画の立案時や決算時には十分な注意が必要となります。

 

まとめ.脱サラ起業を成功させるためには事前準備と緻密な計画が不可欠

 

成功すれば、自分の理想の暮らしを実現できる脱サラ起業。
魅力的であるものの、さまざまなリスクが伴います。

失敗しないために、実際に脱サラ起業する前に、以下の4点は特に意識して行いましょう。

  1. 自分に合った業種とやりたい業種の擦り合わせ
  2. 中長期にわたる事業計画を立てる
  3. 資金の確保方法を定める
  4. 自社で働いてくれる人材確保を含めた人脈づくり

 

人生は一度きり。
やりたいことをやるのが一番です。
たとえ失敗したとしてもやり直すことはできます。

とはいえ、どうせなら失敗したくないですよね。
サラリーマンとして給料をもらえているうちに、空いた時間をフル活用し、できるだけ深く考え明確な計画を立てておきましょう。