「マツエクサロンを経営したい。マツエクサロンを経営するために、どんな資格が必要なんだろうか。」
「マツエクサロンを経営するために何が必要なのかな。」
会社員を辞めて、自分でお店を作って自由に働きたい。会社に縛られずに自分で好きなことで生きていきたい。こう思って独立する人も多いことでしょう。
マツエクサロンの経営も、自分でお店を作って、自分好みの店にすることもできるので、やりたいと考えている人も多いことでしょう。しかし、実際にお店を経営するにはどのようなことが必要で、資格もいるのか気になる人もいることでしょう。
今回の記事では、マツエクサロンを経営するために必要なことや資格について解説します。この記事を書いている私は、これまでに副業の物販事業で資金調達を行い、事業拡大までしてきました。また、数多くの記事を製作しており、マツエクサロンに関するインタビューも数多く取り扱ってきました。私のこれまでの経験をもとに、記事を作成しています。
今回の記事を読むことで、マツエクサロン経営に関するノウハウについて知ることができ、マツエクサロン経営に必要な資格についても知ることができます。これからマツエクサロンを開業する人に役立つような内容となっています。
ぜひ、今回の記事を最後まで読んでいただけますと嬉しいです。
マツエクサロンの経営を始めるには
マツエク(まつ毛エクステンション)の施術は美容行為にあたるため、美容師法に基づき、以下の資格や届出が必須です。自宅サロンや一人開業の場合でも免除はされません。
マツエクサロンを開業するまでに半年〜1年程度の準備期間を見積もると良いでしょう。
- コンセプトと事業計画の設計
- コンセプト決定: ターゲット顧客(年齢層、好み)、提供するサービス(価格帯、技術、雰囲気)、サロン名、内装のテーマなどを明確にします。これがお店の軸となり、後の物件選びや集客に影響します。
- 事業計画書作成: 資金調達や経営の羅針盤となります。特に融資を受ける場合は必須です。
- 競合調査、売上予測、資金繰り計画(初期費用、運転資金)を含めます。
- 開業形態の決定と物件選び
- 形態の選択: テナント、自宅サロン、間借り(レンタルスペース/面貸し)などから選びます。
- 物件の選定: 美容所の開設基準(広さ、設備など)を満たす物件を選びます。テナントの場合は賃貸契約の際に美容所としての使用許可を確認しましょう。
- 資金調達
- 自己資金の目安: テナントの場合は200万円〜600万円以上、自宅サロンの場合は**50万円〜**が目安です。
- 調達方法: 自己資金、日本政策金融公庫などからの融資、補助金・助成金(創業関連のもの)、クラウドファンディングなどを検討します。
- 内装工事と設備・備品購入
- 内装工事: 保健所の基準を満たし、コンセプトに合った内装を施工します。
- 購入: 施術ベッド、ライト、スツール、ワゴン、施術に必要な消耗品(エクステ、グルーなど)、衛生備品などを準備します。
- 各種届出の提出
- 前述の通り、美容所開設届は保健所に、開業届は税務署に提出します。
- 集客・広告宣伝
- オープン日を決め、ウェブサイトやSNS、美容系のポータルサイトなどを活用して集客を始めます。特にリピーター獲得のための戦略が重要です。
成功のためのポイント
- 技術力と接客力: 美容師免許は必須ですが、それ以上の高い技術力と丁寧な接客がリピートに繋がります。
- 差別化: 独自の技術、商材、店内の雰囲気、特別なサービスなど、他店にはない強みをアピールしましょう。
- 衛生管理: お客様の目元の安全に関わるため、衛生管理は徹底し、安心感を提供することが信頼に繋がります。
これらのステップを踏まえて、まずは具体的なコンセプトと事業計画を練ることから始めるのがおすすめです。
マツエクサロンの開業方法
マツエクサロンを開業するためには、資金調達や手続きといった準備が必要になります。こちらでは、これらの必要な準備について詳しく解説します。
開業までのロードマップ(概算6〜12ヶ月)
| フェーズ | 期間の目安 | 主なタスク |
| I. 計画と準備 | 1〜2ヶ月 | 資金調達、コンセプト決定、事業計画作成 |
| II. 立地と契約 | 1〜3ヶ月 | 物件探し、保健所への事前相談、契約 |
| III. 設立と内装 | 2〜4ヶ月 | 美容所開設届、内装・設備工事、備品調達 |
| IV. 開業準備 | 1〜2ヶ月 | 集客プロモーション、オペレーション構築 |
| V. 開業 | – | 営業開始、税務署への開業届提出(1ヶ月以内) |
Ⅰ. 計画と準備:事業の土台作り
- コンセプトの確立
- ターゲット層: 年齢、職業、収入、ライフスタイル(例:30代の働く女性、自然派志向の主婦など)
- 強みと差別化: 独自の技術(例:ボリュームラッシュ専門)、価格設定、内装の雰囲気(例:完全個室、オーガニック)、立地(例:駅近、隠れ家)
- メニューと価格設定: ターゲット層のニーズと地域の相場を調査し、利益が出る価格帯を設定します。
- 資金計画の作成
- 初期費用: 内装工事費、物件の敷金・礼金・仲介手数料、機材・備品購入費、広告宣伝費など。
- 運転資金: 開業後、売上が軌道に乗るまでの家賃、人件費、材料費、水道光熱費などの3〜6ヶ月分。
- 調達方法: 自己資金、日本政策金融公庫などからの融資、自治体の補助金・助成金などを検討します。
初期費用の目安: テナントの場合、一般的に200万円〜600万円以上が必要です。
Ⅱ. 立地と契約:物件の選定
- 物件探しと現地調査
- ターゲット層がアクセスしやすい立地を選びます。
- 美容師法に基づく**「美容所開設基準」**(作業室の広さ、換気、手洗い場の設置など)を満たせる物件かを確認します。
- 保健所への事前相談(最重要)
- 物件の契約前に、図面を持って管轄の保健所へ行き、美容所の構造基準を満たしているか確認を受けます。ここで基準を満たさない場合、営業許可が下りません。
- 物件契約
- 契約の際は、必ず**「美容所としての使用」**が許可されているか、または改修が認められているかを確認します。
Ⅲ. 設立と内装:法的手続きと店舗作り
- 法定資格の確保
- 美容師免許: 施術を行う人全員が必要です。
- 管理美容師: 従業員が2名以上の場合、従業員の中から1名、管理美容師を置く必要があります。
- 内装工事と設備調達
- 保健所の基準とコンセプトに沿って内装工事を行います。
- 施術スペース(1人あたり3.3$\text{m}^2$以上が目安)と待合スペースの区画
- 施術者の手洗い設備
- 清潔な器具と汚れた器具を区別する保管設備
- 適切な照明と換気設備
- 施術ベッド、ワゴン、ライト、エクステ、グルーなどの備品を購入します。
- 美容所開設届の提出と検査
- 届出提出: 工事完了前に、保健所に「美容所開設届」を提出します。
- 立入検査: 保健所の担当者が店舗を訪問し、基準を満たしているか確認します。
- 開設確認済証の交付: 検査に合格すれば、営業許可が下り、晴れて営業が可能になります。
Ⅳ. 開業準備:集客とオペレーション
- 集客・プロモーション
- ポータルサイト: 地域の美容系サイトへの登録、クーポン・メニュー掲載。
- SNS活用: Instagramなどで施術例(ビフォーアフター)やサロンの雰囲気を発信。
- ウェブサイト/予約システム: オンライン予約ができる体制を構築します。
- チラシ・地域広告: オープン前の告知を行います。
- オペレーション構築
- カルテ作成・管理方法、予約管理、在庫管理、クレーム対応マニュアルなどを整備します。
Ⅴ. 開業後の手続き
開業届の提出: 開業後1ヶ月以内に、管轄の税務署に**「個人事業の開業・廃業等届出書」**を提出します。青色申告を希望する場合は「青色申告承認申請書」も同時に提出すると節税に有利です。
マツエクサロンには資格が必要なのか
マツエクサロンの経営や施術には、法律で定められた必須の資格と、お店の規模によって必要となる資格があります。まつ毛エクステンションの施術は「美容行為」に該当するため、日本の法律(美容師法)により厳しく定められています。
マツエクサロンの開業に必須の資格・届出
- 美容師免許 (国家資格)
- 必須の理由: まつ毛エクステンションの施術は、厚生労働省により「美容行為」と定められています。美容行為を行うには、国家資格である美容師免許が施術者全員に義務付けられています。
- 無資格での施術は法律違反となり、罰則の対象となります。
- 開業する方自身が施術を行う場合でも、美容師免許の取得が必要です。
- 美容所開設届 (保健所への届出)
- 必須の理由: 美容師は、原則として美容所として届け出た施設でなければ美容の業を行ってはならないと定められています。
- サロンの所在地を管轄する保健所に届け出て、施設の構造や衛生管理が基準を満たしているか現地調査を受け、営業許可を得る必要があります。
- 自宅サロンや一人で開業する場合でも、この美容所登録は免除されません。
スタッフを雇う場合に必要となる資格
管理美容師 (国家資格+講習)
- 必要な場合: 施術を行う美容師が2名以上在籍するサロンは、その従業員の中から必ず1名、管理美容師の資格を持つ人を配置しなければなりません。
- 役割: 施設の衛生管理、従業員の健康管理などを担当し、美容所の安全を確保する責任者です。
- 取得方法: 美容師免許を取得し、一定期間(概ね3年以上)の実務経験を経た後、管理美容師資格認定講習を受講し修了することで取得できます。
技術や知識を証明する資格(民間資格)
上記のような法律で義務付けられた資格のほかに、技術力や知識を対外的に証明するための民間資格があります。これらは必須ではありませんが、お客様への安心感や信頼性を高めるために取得する方が多くいます。
マツエクサロンに必要な資格の取得方法
マツエクサロンの開業に必要な主な資格は「美容師免許」と、必要に応じて「管理美容師」です。
- 必須資格:美容師免許
マツエクの施術は法律で美容行為と定められているため、施術を行う人すべてに美容師免許の取得が義務付けられています。
マツエクサロンの開業に必要な主な資格は「美容師免許」と、必要に応じて「管理美容師」です。それぞれの取得方法と期間、費用について詳しく解説します。
- 必須資格:美容師免許
マツエクの施術は法律で美容行為と定められているため、施術を行う人すべてに美容師免許の取得が義務付けられています。
取得方法のステップ
| ステップ | 詳細 | 期間の目安 | 費用の目安 |
| 1. 養成施設に入学 | 厚生労働大臣が指定する美容師養成施設(美容専門学校など)に入学し、必要な課程を修了します。入学には原則として高等学校卒業資格が必要です。 | 2〜3年 | 150万〜300万円以上 |
| 2. 課程の修了 | 課程には主に「昼間課程」「夜間課程」「通信課程」があり、それぞれ以下の期間の修業が必要です。 | ||
| * 昼間・夜間課程:2年以上 | |||
| * 通信課程:3年以上 | 50万〜70万円程度 | ||
| 3. 国家試験受験 | 養成施設を卒業後、(公財)理容師美容師試験研修センターが実施する国家試験を受験します。試験は実技試験と筆記試験で構成され、両方に合格する必要があります。 | 卒業後 | 25,000円(両方受験時) |
| 4. 免許の申請・登録 | 国家試験合格後、名簿登録申請を行うことで美容師免許が交付されます。 | 1ヶ月程度 | 約2万円 |
ポイント:
- 最短で取得したい場合は、昼間・夜間課程(2年間)を選ぶことになります。
- 働きながら費用を抑えたい場合は、通信課程(3年間)を選ぶのが一般的です。
- 規模によって必要:管理美容師
従業員(施術を行う美容師)を2名以上雇用してサロンを経営する場合、その施設には管理美容師を置くことが法律で義務付けられています。
取得方法のステップ
| ステップ | 詳細 | 期間の目安 | 費用の目安 |
| 1. 実務経験を積む | 美容師免許を取得した後、3年以上美容の業務(マツエク施術を含む)に従事します。 | 3年以上 | – |
| 2. 講習会を受講 | 管理美容師資格認定講習会を受講し、その課程を修了します。講習会は各都道府県で実施され、公衆衛生やサロンの衛生管理について学びます。 | 3日間(計18時間) | 18,000円程度 |
| 3. 資格の取得 | 講習をすべて修了することで、管理美容師の資格が取得できます。テストはなく、全日程の受講とレポート提出などで資格が得られます。 | 講習終了後 | – |
取得方法のステップ
| ステップ | 詳細 | 期間の目安 | 費用の目安 |
| 1. 実務経験を積む | 美容師免許を取得した後、3年以上美容の業務(マツエク施術を含む)に従事します。 | 3年以上 | – |
| 2. 講習会を受講 | 管理美容師資格認定講習会を受講し、その課程を修了します。講習会は各都道府県で実施され、公衆衛生やサロンの衛生管理について学びます。 | 3日間(計18時間) | 18,000円程度 |
| 3. 資格の取得 | 講習をすべて修了することで、管理美容師の資格が取得できます。テストはなく、全日程の受講とレポート提出などで資格が得られます。 | 講習終了後 | – |
ポイント:
- 一人で開業する場合や、従業員が自分を含めて1名のみの場合は、管理美容師の資格は不要です。
- 従業員を将来的に雇用する可能性があるなら、早めに実務経験を積み、資格を取得しておくとスムーズです。
- 開業に必要な手続き
資格の取得とは別に、お店を開くために必ず必要な手続きが**「美容所開設届」と「開業届」**です。
| 手続き | 提出先 | 概要 |
| 美容所開設届 | 保健所 | 施設の構造・設備が美容師法の基準(広さ、換気、手洗い設備など)を満たしているか検査を受け、営業許可を得るための手続きです。 |
| 開業届 | 税務署 | 個人事業主として事業を開始したことを届け出る手続きです。開業後1ヶ月以内に提出します。 |
まずは「美容師免許」の取得が第一歩となります。ご自身の現在の状況や、開業時期の目標に合わせて、最適な養成施設や課程を検討することが重要です。
マツエクサロンを拡大させるには
マツエクサロンを拡大・成長させるためには、単に店舗数を増やすだけでなく、経営の安定化、ブランド力の強化、そして人材の育成が不可欠です。具体的な拡大戦略を3つのフェーズに分けて解説します。
フェーズ1:事業基盤の強化(拡大への準備)
次のステップに進む前に、現在の店舗の経営基盤を強固にします。
- リピート率の最大化と安定収益の確保
- 顧客満足度の向上: 徹底したカウンセリング、高度な技術、心地よい接客を標準化します。
- CRM(顧客管理)の強化: 顧客情報、施術履歴、好み、来店頻度などを詳細に分析し、個別のフォローアップや特典を提供してロイヤリティを高めます。
- 回数券やサブスクリプションの導入: 安定した月次収益(MRR)を生み出し、キャッシュフローを安定させます。
- 利益率の高いメニューへの転換
- 高単価メニューの導入: ボリュームラッシュやパーマなど、技術力や施術時間がかかるが、客単価が高くなるメニューを主力にします。
- 店販の強化: アイラッシュケア商品など、利益率の高い店販(店舗販売)の比率を高めます。
- オペレーションの標準化(マニュアル作成)
- 技術マニュアル: 施術の品質を誰が行っても均一にするための手順書を作成します。
- 接客マニュアル: 予約対応、受付、カウンセリング、見送りまでの接客フローを標準化します。
- これにより、新しいスタッフや新店舗でも、質の高いサービスを再現できるようになります。
フェーズ2:拡大戦略の実行(店舗展開とブランド化)
基盤が整ったら、本格的な拡大を実行します。
- 多店舗展開
- ドミナント戦略: 特定の地域に集中して出店し、地域内での認知度と市場シェアを一気に高めます。広告費の効率も良くなります。
- コンセプトの分岐: 新しい立地やターゲット層に合わせ、低価格帯の「カジュアルブランド」や、高級路線特化の「ハイエンドブランド」など、ブランドを多角化します。
- 小型化・高効率化: 一人当たりの施術面積を効率化したり、受付をシステム化したりして、少ない初期投資で出店できるモデルを開発します。
- 人材の育成と組織化
- 教育システムの確立: 新卒や未経験者でも戦力になるまでの育成カリキュラム(技術・接客・衛生)を体系化します。
- 評価制度の構築: スタッフのモチベーションを維持するために、技術レベル、売上、リピート率などに基づいた公平な昇給・昇格・インセンティブ制度を導入します。
- 店長・マネージャーの育成: 経営者自身がすべての店舗を見るのではなく、店舗運営を任せられる店長やエリアマネージャーを育成し、権限を委譲します。
- ブランドイメージの確立
- 差別化ポイントの統一: サロンの内装、制服、使用する商材、SNSの発信トーンなど、全店舗で一貫したブランドイメージを構築します。
- メディア露出: 専門誌や地域メディアとの連携、インフルエンサーマーケティングを活用して、ブランドの認知度を広げます。
フェーズ2:拡大戦略の実行(店舗展開とブランド化)
基盤が整ったら、本格的な拡大を実行します。
- 多店舗展開
- ドミナント戦略: 特定の地域に集中して出店し、地域内での認知度と市場シェアを一気に高めます。広告費の効率も良くなります。
- コンセプトの分岐: 新しい立地やターゲット層に合わせ、低価格帯の「カジュアルブランド」や、高級路線特化の「ハイエンドブランド」など、ブランドを多角化します。
- 小型化・高効率化: 一人当たりの施術面積を効率化したり、受付をシステム化したりして、少ない初期投資で出店できるモデルを開発します。
- 人材の育成と組織化
- 教育システムの確立: 新卒や未経験者でも戦力になるまでの育成カリキュラム(技術・接客・衛生)を体系化します。
- 評価制度の構築: スタッフのモチベーションを維持するために、技術レベル、売上、リピート率などに基づいた公平な昇給・昇格・インセンティブ制度を導入します。
- 店長・マネージャーの育成: 経営者自身がすべての店舗を見るのではなく、店舗運営を任せられる店長やエリアマネージャーを育成し、権限を委譲します。
- ブランドイメージの確立
- 差別化ポイントの統一: サロンの内装、制服、使用する商材、SNSの発信トーンなど、全店舗で一貫したブランドイメージを構築します。
- メディア露出: 専門誌や地域メディアとの連携、インフルエンサーマーケティングを活用して、ブランドの認知度を広げます。
フェーズ3:次のステージへの展開(多様化)
多店舗展開が成功したら、さらに収益源を広げます。
- アイリストの育成事業(スクール事業)
- これまでに培った技術・ノウハウを体系化し、アイリストを養成するスクールを開講します。高い収益性が見込める上、自社の採用チャネルとしても活用できます。
- 商品開発・商材販売
- 自社のアイリストの意見を反映したオリジナルグルーやエクステンション、ホームケア商品などを開発し、自店舗だけでなく、他のサロンにも卸販売します。
- フランチャイズ(FC)展開
- 成功したビジネスモデルとオペレーションマニュアルをパッケージ化し、ロイヤリティ収入を得るフランチャイズ展開を検討します。これにより、自己資金以上のスピードで全国的な拡大が可能になります。
マツエクサロンを継続して経営するためには
マツエクサロンを継続して経営し、安定的に収益を上げるためには、単に技術が良いだけでなく、以下の3つの柱に基づいた戦略的な取り組みが重要になります。
柱1:リピートと客単価の最大化 (LTVの向上)
マツエクサロンは特にリピートビジネスであり、新規顧客を追い続けるよりも、既存顧客の**生涯価値(LTV: Life Time Value)**を高めることが継続の鍵です。
- 徹底した顧客ロイヤリティの確立
- 技術の均一化と品質保証: スタッフごとの技術差が出ないよう、技術マニュアルを徹底し、いつでも安定した仕上がりを提供します。
- 個別カルテとパーソナライズ: 施術履歴やアレルギー情報だけでなく、お客様の好み、仕事、ライフイベントなどを詳細に記録し、次回以降のカウンセリングや提案に活かします。
- 適切な頻度でのアプローチ: 施術後の持ちを気遣うメッセージや、リペア時期を見計らった予約促進メールなど、関係性を維持するコミュニケーションを継続します。
- 客単価の戦略的な向上
- アップセル/クロスセル: 既存メニューより高単価のメニュー(例:フラットラッシュ、ボリュームラッシュ、まつ毛パーマなど)へのアップグレードや、関連商品(店販品)の同時購入を促します。
- メニューの多様化: 競合が少ない専門的なメニュー(例:アイブロウメニュー、ラッシュリフトの高度な技術)を導入し、メニュー単価全体の底上げを図ります。
- 会員制度/回数券の導入: 先払いにより客単価を上げると同時に、顧客の囲い込みを図ります。
柱2:安定した人材の確保と育成
美容業界は離職率が高い傾向にあります。優秀なアイリストを定着させることは、サービスの質を維持し、継続経営に直結します。
- 労働環境と待遇の改善
- 給与体系の明確化: 成果(売上、リピート率、指名数など)に応じた公平で透明性のある昇給・インセンティブ制度を設けます。
- 休暇制度の整備: 有給取得や産休・育休などの制度を整え、長く働ける環境を作ります。
- 体力的な負担軽減: 予約管理を徹底し、施術間に適切な休憩を設けるなど、過度な残業や疲労を防ぎます。
- 継続的な教育とモチベーション維持
- 定期的な技術研修: 最新のトレンドや新商材に対応した技術、衛生管理の研修を定期的に行います。
- キャリアパスの提示: 施術者だけでなく、店長、マネージャー、トレーナーなど、将来的なステップアップの道筋を明確に示し、目標を持たせます。
柱3:収支管理とマーケティングの効率化
感情論や感覚ではなく、データに基づいて経営判断を行うことが重要です。
- 経営データの分析と改善
- KPI(重要業績評価指標)の徹底管理:
- リピート率: 毎月のリピート率を把握し、低下した場合は原因を分析します。
- 稼働率: 予約状況から施術ベッドやスタッフの空き時間を分析し、効率的なシフトや予約枠を調整します。
- LTV(生涯価値): 顧客が退会するまでにどれだけの売上をもたらすかを把握し、集客コスト(CPA)と比較します。
- 原価管理: グルーやエクステなどの材料費率(原価率)を定期的にチェックし、利益を圧迫していないか確認します。
- 費用対効果の高い集客
- 新規集客の最適化: ポータルサイトやSNS広告など、集客チャネルごとの**集客コスト(CPA)**を算出し、費用対効果の低いチャネルへの投資を削減します。
- 口コミ戦略: 顧客満足度の高い顧客に、積極的に口コミ投稿(Google Mapやポータルサイト)をお願いし、無料かつ信頼性の高い集客につなげます。
- 紹介制度: 既存顧客が新規顧客を紹介した場合の特典を用意し、効率の良い集客ルートを構築します。
これらの取り組みを通じて、高い技術と接客の質を維持しつつ、安定的な収益構造と人材定着を図ることが、マツエクサロンを継続して経営していくための王道となります。
まとめ
今回の記事ではマツエクサロン経営をするために必要な資格や経営ノウハウについて解説しました。今回の記事のポイントは以下の通りです。
・美容師免許と美容所開設届の取得
合法的にサロンを運営するための大前提であり、最も重要な土台です。
- 美容師免許: 施術を行う人すべてに必須の国家資格です。無資格での施術は法律違反となります。
- 美容所開設届: 所在地を管轄する保健所に提出し、施設の構造設備基準(広さ、換気、手洗い場など)が満たされているか検査を受け、営業許可を得る必要があります。
・LTV(顧客生涯価値)の最大化戦略
継続経営において、新規集客よりも重要となるのが、既存顧客を優良顧客に育て、長く通ってもらうことです。
- リピート率向上: 安定した高技術と、お客様のニーズに合わせたきめ細やかなパーソナライズされた接客で、顧客ロイヤリティ(愛着心)を高めます。
- 客単価アップ: 高単価メニューへのアップセルや、利益率の高い店販(店舗販売)の強化を通じて、顧客一人あたりの収益性を高めます。
・人材の安定とオペレーションの標準化
サービス品質の維持と、将来的な店舗拡大の基盤となります。
- 定着率向上: 公平な評価制度、適切な給与体系、働きやすい環境(休暇制度など)を整備し、優秀なアイリストの離職を防ぎます。
- マニュアル化: 施術、カウンセリング、衛生管理のフローを詳細にマニュアル化し、誰が施術しても同じ品質のサービスを提供できる体制を作ります。
マツエクサロンの経営成功は、一時の流行や技術力だけで決まるものではありません。
本記事でご紹介した通り、美容師免許と美容所開設届による法律の遵守を土台とし、LTV(顧客生涯価値)を最大化するためのリピート戦略を徹底すること、そして、人材の育成とオペレーションの標準化によって安定したサービス品質を維持することが、継続的な成長への鍵となります。
これらの重要ポイントを経営の柱とし、安全と品質を両立させた顧客体験を提供し続けることが、激戦区を勝ち抜き、愛されるサロンとして長く存続するための道筋となるでしょう。
あなたのマツエクサロン経営が成功し、地域に根差した魅力的な店舗となるよう応援しています。

