【寡婦や障害者雇用の助成金】と【試行雇用奨励金】と【障害者初回雇用奨励金】

設立5年目の会社経営者です。先日ハローワークから、母子家庭の母親や60歳の高齢者を
雇ってみないかと言われました。助成金がもらえるからとのことですが、本当でしょうか？

★特定就職困難者雇用開発助成金って何でしょうか？
障害者や60歳～65歳未満の高齢者、母子家庭の母等の就職困難者を
ハローワーク又は有料・無料の職業紹介事業者の紹介によって
継続して雇用する労働者(一般被保険者)として雇い入れる事業主に、
助成金が支払われる制度です。



★助成金額はいくら？？
6ヶ月毎の支給対象期に分けて支給されます。
(中小企業の定義は業種により異なります。出資額5千万円以下、従業員50人以下等）
　
　＜支給例＞
　●高年齢者(60歳以上65歳未満)、母子家庭の母等
　　合計50万円(中小企業は90万円)
　　支給期間は1年。
　　第1期25万円・第2期25万円
　　但し、中小企業は45万円ずつ。
　　
　
　●身体・知的障害者
　　合計50万円(中小企業は135万円)
　　支給期間は1年(中小企業は1年6ヶ月)
　　第1期25万円・第2期25万円・第3期0万円
    中小企業は45万円×3期。



★受給できる事業主の条件は？？
以下のすべてに該当しなければなりません。(他にもあります)

　①対象労働者をハローワーク又は適正な有料・無料の職業紹介事業者の紹介により、
　雇用保険の一般被保険者として雇い入れること。
　
　②助成金受給終了後も雇用保険の一般被保険者として引き続き相当期間雇用すること
　
　③対象労働者と事業主が密接な関係がないこと
　
　④対象労働者の雇入れ日の前後6か月間に事業主都合による従業員解雇をしてないこと
　
　⑤出勤状況及び賃金支払状況等を示する書類を整備・保管・提出できること



★受給するための要件とは？？？
以下の全てを満たすことが要件です！(他にもあります！)

　①対象労働者がハローワーク等の紹介以前に雇用されていないこと

　②助成金支給対象期間中、対象労働者を事業主の都合により解雇されていないこと
　
　③雇入れ日前日から過去3年の間に雇った同一人を再び同一事業所に雇い入れないこと
　
　④対象労働者への賃金を期日までに支払っていること
　
　⑤ハローワーク等の紹介時点と異なる条件で雇入れていないこと
　
　⑥対象労働者に対し労働条件に関する不利益や違法行為がないこと
　
　⑦労働関係法令違反等を行っていないこと
　
　⑧労働保険料を滞納していないこと
　
　⑨不正行為がないこと

従業員20名程度の製造業を営む経営者です。若者や障害者等をハローワークを通じて
試しに雇用したら毎月4万円もらえると聞いたのですが本当でしょうか？

★試行雇用奨励金って何でしょうか？
職業経験や技能等から就職が困難な特定の求職者(以下に例示しています)について、
これらの者を一定期間試行雇用する事業主に対して、助成されます。



★どんな人を雇用すればいいのでしょうか？？
＜例えばこんな人です＞

●中高年齢者
　トライアル雇用開始時に45歳以上であって、
　雇用保険被保険者資格の喪失日前日から起算して1年前から当該喪失日
　までに被保険者期間が6か月以上あった者。

●若年者等
トライアル雇用開始時に40歳未満の者。

●母子家庭の母等

●季節労働者

●障害者

●日雇労働者

●ホームレス



★受給できる事業主の条件は！？
以下ののいずれにも該当する事業主であること(他にもあります）。

●公共職業安定所に求職申込みをしている上記の者のうち、試行雇用を経ることが適当
　であると公共職業安定所長が認める者を、安定所の紹介によりトライアル雇用
　として雇い入れること

●トライアル雇用を開始日前日を起算として、6ヶ月前の日からトライアル雇用終了日までに、
　雇用する雇用保険被保険者を事業主の都合により解雇等をしたことがないこと。

●トライアル雇用を開始日の前日を起算として過去3年間において、
　当該トライアル雇用に係る対象者を雇用したことがない事業主であること。
　
●前々年度より前のいずれかの年度に、労働保険料を納入していない事実がないこと。

●試行雇用労働者の賃金について、支払期日を超えて支払っていない事実がないこと。



★受給できる額は！？
試行雇用労働者1人につき月額4万円とし、支給対象期間は最長3か月間となります。

但し、雇用期間が1ヶ月未満の場合や途中で常用雇用に行こうした場合、
休暇が入った場合等はこの限りではありません。

従業員100名の中小企業です。この度、単純作業業務で障害者の方を雇う計画です。
この場合、100万円がプレゼントされると聞いたのですが条件はあるのでしょうか？

★障害者初回雇用奨励金って何でしょうか？
障害者雇用の経験のない中小企業(56～300人規模)が初めて
身体障害者、知的障害者、精神障害者を雇用した場合に支給されます。



★受給できる事業主の条件は？？
以下の(１)から(６)までのいずれにも該当する事業主です。
(一部割愛しています）

①雇用保険の適用事業の事業主で、常用労働者数が56人～300人の事業主であること。
　(労働者数の計算方法は細かいです！)
　
②平成21年2月6日以降、以下の労働者(65歳未満限定)を公共職業安定所の紹介により、
一般被保険者として1人以上雇い入れ、かつ、奨励金の支給後も引き続き雇用すること。
　●身体障害者
　●知的障害者
　●精神障害者

③過去３年間に上記の労働者について雇用実績のないこと。

④雇い入れ日の前後6ヶ月間において、事業主の都合で離職させていないこと。

⑤過去3年の間に雇用した者を、再び同一事業所に雇い入れていないこと。

⑥事業主と密接な関係にある対象労働者を雇い入れていないこと。

⑦対象労働者に対する賃金を支払期日までに支払っていること。

⑧安定所の紹介時点とは異なる条件で雇い入れた場合で、対象労働者が不利益
　になるような状況になっていないこと。
　
⑨前々年度以前に労働保険料の滞納がないこと。



★いくら貰えるの？？
対象労働者1人目を雇用した場合にのみ、100万円が支給されます。
(精神障害者である短時間労働者の場合は、2人以上の雇用をもって1人とみなされます)



★手続はどうなってるの？？
労働局長に、雇入れ日の6ヶ月後から起算して1ヶ月以内に必要な書類を添えて
障害者初回雇用奨励金支給申請書を提出することが必要です。

＜添付書類＞（他にも必要になる場合があります）
　①賃金台帳
　②出勤簿
　③対象労働者であることを証明する書類
　④雇用契約書
　⑤対象労働者雇用状況等申立書
　⑥障害者の雇用実績の有無を確認する資料
　⑦常用労働者数が56人～300人であることを確認するための書類