この記事を要約すると・・・・
- 先に説明して後で言い訳する!
- 治療のときはどこを意識するべきか
- 会計のタイミングはチャンスいっぱい!
- スタッフの思いやり
こんにちは、歯科医院と介護事業を中心とした税理士の佐藤です。
今回は「既存患者さんへの満足度をもっともっと高めたい」「スタッフの意識改革をしてみたい」「自分自身の気持ちを変えてみたい」という歯科医院の先生向けに書いてみました。しっかり読めば歯科医院の売上アップや満足度アップに繋がります。
先に説明し後で言い訳する言い回し
<言い回しって意外に大事です>
例えば、会計時。
検査を行い、通常の自己負担より診察料が高くなった場合、
①と②の言い方がありますね。
①「○○円になります。今日は検査をしたので・・・」
②「今日は検査をしたので、〇〇円になります」
全く同じことを伝えています。
しかし、この場合は、②の方が患者様にはいい印象を与えます。
これってスタッフ教育の基本になりますが大事なことです。
意外に意識していないことが多くないでしょうか?
特に歯科医院の受付関係のスタッフの方たちは若い世代の方が多いのが現状です。
こういった言い回しは「知っている」「知っていない」だけで
大きく変わってきます。
知ってる上で、それを意識して実行できるかどうか、これが大事ですよね。
伸びている歯科医院はほとんどの確率で、意識しながらこの手法を用いています。
貴医院では徹底できていますか?
ほんのちょっとしたことかもしれませんが、「不安」を抱えながら来院する
患者様の気持ちに立って考えてみると意外にも修正すべきテクニックって
多いものです。
診察・治療時の意識ポイント
<診察・治療時の意識ポイント>
日々の業務に追われる皆様にとっては、患者様の気持ちをついつい忘れて事務的になってしまう
ことがあります。そういうときはこういった文章を読み返すのも一手です。
①先に説明をしましょう。
「今から〇〇をしますので、あちらまでお願いできますか?」
「2分で終わります。痛みはほとんどないので安心して下さいね」
「はい。これで終わりです。ご協力ありがとうございました」
「あとは会計だけです。待合室で数分だけお待ち頂けますか?」
②しっかりと手を使って示します。最後はしっかり手を静止させます。
動きながらの伝達はどうしても事務的感覚を生んでしまいます。
③しっかりと患者様を見つめます。しっかりと笑顔を作りましょう。
先生やスタッフの方の笑顔は患者様の不安を取り除く上で最高の武器です。
<参考>
コミュニケーションの基本ですが、ある程度の訓練も必要になります。
個々人の能力に委ねる問題ではありません。
接遇セミナー等ではこういった対応(手を使う、目を見る等の礼儀やマナー)
を徹底的に訓練し、教育しているところもあります。
診察・治療時の意識ポイント
<スタッフ全員の意識と行動>
スタッフの動作や態度がきびきびしていて、しかも、優しいイメージを与えることは 歯科医院への信頼感に繋がります。 スタッフの動きは、歯科医院の評価基準の最も大きな一つではないでしょうか。 これは訓練でレベルアップできるものです。 ①患者様への感謝の気持ちを持つこと。 ②その気持ちを行動で表現するための接遇の動作のマスター 気持ちは勿論大事ですが、その気持ちを表現する手法についての教育を受けなければ 患者様には伝わりません。 逆に言えば、どれだけ接遇レベルが高くても患者様への気持ちがなければ、それはそれで 伝わってしまいます。 特に親しみや優しさを与えることは大事になります。
<チェックポイント>
<1> 「おはようございます」「こんにちは」言った挨拶はしっかりできていますか? その際にしっかり笑顔で、患者様の目を見ていますか? 当然ですが、起立して挨拶をしていますか? <2> 保険証や診察券を貰うときは「保険証をお預かりします」とはっきり言葉にしましょう。 両手で受けていますか? その際にも笑顔で、しっかりと患者様を見つめていますか? <3> 説明を行う場合は患者様の迷いがないように全てを言葉にしていますか? 「少々お待ち下さい」では不十分です。 「5分程でお呼びできると思いますので、あちらの椅子で少々お待ち頂けませんか?」 というぐらいに詳しく言いましょう。 <4> トイレの案内時は患者様に安心感を与えられるチャンスです。 手のひらを見せる形でしっかりと手と指を使って案内しましょう。 視線は「患者様」→「トイレの方向」→「患者様」という順番で患者様がきっちり認識できて いるかどうかを最後に確認するようにしましょう。
会計のタイミングはチャンスがいっぱい!
<会計のタイミングはチャンスがいっぱい!>
<1> コミュニケーションとして言葉を使えるチャンスです。 患者様にとっては一番落ち着くタイミングであり、かつ、暇な時間帯でもあります。 このチャンスを逃しては勿体無いです! 診察が終わってボーっとしてる患者様はすぐに目につきますよね。 そういうときに、そっと「お疲れ様でした」と慰労してあげればどれだけ嬉しいことでしょう。 <2> お会計時には名前を呼ぶことになりますね。 呼んで終わっている医院様が非常に多いですが、これは残念です。 呼び終わった後にしっかりと待合室を見回して、誰かがわかればしっかり笑顔で応えていきましょう。 <3> 患者様の表情を確認できるチャンスの時でもあります。 いくつかの言葉のパターンは持っておくべきです。 ●待たせてしまった場合 「大変お待たせいたしました」と目を見て言葉を添えましょう。 ●いつもより負担金が高くなる場合 しっかりとその理由を説明すべきです。極力難しい専門用語を使ってはいけません。 ●痛い顔をしている場合 「今日の治療はどうでしたか?」という言葉はかなり大事です。 ●元気がなさそうな場合 「どうかなさいましたか?いつでもいいのでお気軽にお話下さいね」の一言。 <4> お金の精算時で一番注意するのは預かるお金とお釣りのやりとりです。 しっかりと「〇〇円 お預かりいたします」と声にして患者様に伝えます。 <5> 歯科医院の会計の会話の流れの中で最後に「お大事に」を付して終わっていませんか? 事務的に聞こえるので会話の流れの中にはお見送りの言葉は入れるべきではありません。 会話を終えてから「お大事に」というべきですが、これでは不十分。 「来週お待ちしております」とか「お気をつけてお帰り下さい」等の気持ちを伝える 言葉も入れましょう。
歯科医院のスタッフの方の思いやりや優しさ
<歯科医院のスタッフの方の思いやりや優しさ>
歯科医院のスタッフの方の思いやりや優しさの気持ちは必ず患者様に伝わるものです。 しかし、毎日の業務の中で、ふとその気持ちを忘れてしまうときがあるかもしれません。 患者様の心を掴むことは歯科医院にとっては収入の面で非常に大事です。 たまにはチェックしてみてください。 <1>診察・治療時 患者様を名前でゆっくりと呼んであげることは大事です。 それ以外にも「お待たせいたしました」の言葉は患者様を安心させます。 患者様は先生やスタッフの方が思っているより不安心理になっていることを自覚しましょう。 後は、笑顔と目線です。とくに歯科医院の場合は顔を隠す箇所が多いのでアイコンタクトは非常に 重要になります。 <2>初診の患者様はより不安に駆られています 初診の患者様は治療場所もトイレの場所も受付の人のキャラクターも先生の技術も何も分かりません。 いつもより意識して名前で呼びかける意識を持ちましょう。 「山田様、お待たせしました」 「山田様、診察室はこちらでございます」(手の動きも大事!) 「山田様、お荷物はこちらに置いて頂けますか?」 「山田様、こちらの椅子でおかけになって数分程お待ち頂けますか?」 「山田様、お会計はあちらになります。そちらでお待ち頂けますか?」 →極力依頼するような言い回しがいいです。 <3>いざ治療時! 患者様の精神的負担を減らす努力が絶対に必要になります。 事前に丁寧で優しい言葉でゆっくりと説明をしましょう。 「今から麻酔をしますので少しだけ痛みますがご安心下さい、すぐに終わります」 「今から前歯を少しだけ削ります。音は少し出ますが痛みはありませんのでご安心下さいね」 こういった言葉がどれだけ患者様を安心させるのか、その効果は絶大です。