「介護職の仕事をやっているけど、正直これからはフリーランスとして自由に働いていきたいな。プライベートの時間と仕事の両立を考えると、フリーランスの方が融通が利きやすいし、挑戦したいな。」
「フリーランスって自由だし、稼げるってよく聞くけど、実際はどんな働き方なのかな。良いところはわかるけど、悪いところはあるのかな。」
近年、正社員としての働き方ではなく、個人で仕事を請け負う働き方を選ぶ人たちが増えてきています。いわゆるフリーランスと呼ばれる働き方がこうした働き方に当てはまります。
企業に所属することなく、企業や個人間で業務提携を結んで仕事を請け負うという方法で仕事を行うスタイルです。もともと、企業に所属していましたが、自分の実力で仕事をしたいという理由でフリーランスとしての働き方を選ぶ人たちがいます。
フリーランスの働き方は時間や場所に縛られずに働くことができて、個人に直接報酬が入るので、企業に雇われて働くよりも、報酬が高い場合がほとんどです。こうした勤務形態に憧れてフリーランスを目指す人たちは多いです。こうしたフリーランスの仕事ですが、最近では介護職でもフリーランスとして働くケースも増えてきています。
今回の記事では、介護職に特化したフリーランスの働き方について解説していきます。この記事を書いている私は、これまでに介護職に関するインタビューをもとに記事を数多く制作してきています。私のこれまでの知見をもとに、記事を書いていきます。
ぜひ、最後まで読んでいただき介護職のフリーランスのイメージを作っていただけたら嬉しいです。
介護職がフリーランスで仕事をするためには
そもそもフリーランスとは、会社に所属せずに自らのスキルで仕事を獲得して働く手段です。フリーランスは会社に所属していないので、自分で好きな時間に働いて、好きなだけ稼ぐことができる働き方です。
これまでのフリーランスといえば、WEB系の仕事が多く、多くの方がWEBの仕事で場所や時間に縛られずに自由に働けると思っている方が多いことでしょう。しかし、現在では介護職でもフリーランスとして仕事をすることができます。具体的な仕事は次の2つのパターンです。
1.介護施設と業務委託契約をして介護サービスを提供する
2.利用者と直接契約して介護サービスを提供する
1.介護施設と業務委託契約をして介護サービスを提供する
介護施設が出している求人に対して、業務委託契約を結ぶことや介護職人材と介護施設をマッチングさせるプラットフォームに登録をすることで仕事を探すことができます。求人サイトや求人マッチングプラットフォームに登録をすることでご自身の希望する条件で働けます。
2.利用者と直接契約して介護サービスを提供する
介護職がフリーランスとして働く方法として、介護利用者と直接契約をして働くことです。直接介護利用者と契約をすることで、自由に好きなだけ働けます。直接利用者と契約する方法として、知り合いのケアマネージャーやソーシャルワーカーから依頼を受けることや介護施設に直接営業に行くなどの方法があります。
介護職がフリーランスで働くメリット3選
介護職がフリーランスとして働くメリットを3つ紹介します。
1,働く場所と時間を自分で選べる
フリーランスになると、働く場所と時間を自分で選べるようになります。子供が学校に行っている間だけや日中の空いている時間だけ働きたいなど、自由に選べます。また、勤務先に関しても、業務提携を結んでいる施設や利用者との契約内容に応じて、自由に働く場所を選べます。
2.要望に合わせた介護を提供できる
介護職がフリーランスをすることで目の前の利用者の要望に合わせた介護を提供できます。介護施設の場合、介護職員が時間に追われてしまうので、一人に対して時間を割けません。フリーランスの場合、直接契約をすることで、保険適用外の対応もやりやすく、時間に余裕を持って介護利用者と接することができます。
3.スキルを上げることで選ばれる人材になれて収入が上がりやすい
フリーランスとして介護職が働くことで、その人のスキルによって収入を上げることができます。スキルを高めてクライアントの満足度が上がれば上がるほど、また依頼をしたいとリピートしてくれる人たちは増えていき、収入もその分上がりやすいです。
介護職がフリーランスで働くデメリット3選
介護職がフリーランスとして働くデメリット3選について紹介します。
1.仕事を見つけることや確定申告を自分で行う必要がある
フリーランスになると、介護の仕事にだけやれば良いという訳ではなく、自分で仕事を見つけてくることが必要になります。これまでの介護施設や事業所で勤めていたように、介護の仕事だけに集中すれば良いという訳ではなく、自分で仕事を獲得しなくてはいけません。また、自分で使った経費などの申請をするために確定申告をする必要があります。
2.トラブル対応を自分でやる必要がある
体調不良など緊急対応については、全て自分で対応する必要があります。自分の体調不良や不測の事態で利用者に怪我をさせてしまったなどのトラブルにも自分で対応をしなくてはいけません。常に不測の事態に備えて体調管理や自分の代わりにヘルプをしてくれそうな人材を探しておく必要があります。
3.収入が不安定
フリーランスとして働くと、収入の上限に上限はありませんが、一度サボると収入は下がってしまいます。会社員の時のように、常に同じ金額の給料がもらえるという訳ではありません。そのため、収入が不安定になりやすいというのがフリーランスのデメリットです。
介護職のフリーランスに向いている人3選
介護職のフリーランスに向いている人とは次の3つに集約されていることがほとんどです。ご自身がフリーランスに向いているかチェックしてみましょう。
1.自己管理が得意な人
企業に所属している会社員は決められた時間に会社へ出社し、決められた収入を得ますが、フリーランスは決まりがありません。そのため、自分で全てを調整しなくてはいけません。自己管理が得意な人がフリーランスとして向いているでしょう。
2.ワークスタイルの変化に強い人
フリーランスは仕事量や収入など会社員に比べて非常に不安定です。自分の営業で仕事の契約を結ぶため、営業の仕方が悪ければ仕事がなくなることがあります。そのため、仕事が途中で変わったりすることが多く、こうした変化に対応できる人でないと難しいことでしょう。
3.フットワークが軽い人
フリーランスの仕事で欠かせないスキルの中に、フットワークの軽さがあります。フリーランスは常に仕事を自分で獲得したり、仲間を見つけて協力することが欠かせません。そのため、常に新しい人脈やつながりを確保するためにもフットワークの軽さは欠かせません。
介護職のフリーランスは登録ヘルパーとは異なる
介護職のフリーランスは登録ヘルパーとは違います。フリーランスヘルパーは事業所に所属せずに自分で直接契約を結んでいます。一方で、登録ヘルパーは、自分で希望する時間に勤務するという点では同じですが、事業所には所属していません。
介護職のフリーランスは介護施設などの企業と直接雇用契約をすることで、中抜きの費用が発生せず、報酬は全て自分のものになります。中抜きの企業を間に挟まず、直接企業と報酬の交渉ができることがフリーランスのメリットです。
登録ヘルパーとは異なり、全て自分の責任の中で仕事をすることこそが、介護職フリーランスの良いところでもあり、悪いところなのです。
介護職のフリーランスの仕事の獲得方法
介護職のフリーランスの仕事は、大きく分けて二つの方法があります。介護フリーランスと介護事業所の直接契約を斡旋している求人サイトやプラットフォームへの登録と介護施設への直接営業を行うことです。
求人サイトやプラットフォームに掲載している場合、中間にある求人サイトやプラットフォームを運営している企業に中間手数料をとられる場合もありますが、直接営業であれば中間手数料を取られることなく、仕事を獲得できます。
もともとご自身が働いていたときの人脈のつながりや介護施設との関係性で、雇用形態を業務委託契約に変えているなどで、直接契約をするケースもあります。営業が得意であれば、ご自身で介護施設にコンタクトを取ってみるのも良いでしょう。
まとめ
今回の記事では、介護職のフリーランスについてメリットとデメリットをまとめてみました。今回の記事のポイントは次のとおりです。
・介護職がフリーランスをするには、自分で直接介護施設や介護利用者と契約を結ぶ必要がある。
・フリーランスのメリットは自分で働く場所や時間を調整すること
・フリーランスのデメリットは自己管理が必要になること
いかがだったでしょうか。
フリーランスという働き方はこれまでWEB業界だけというように思われていましたが、介護職でもフリーランスの働き方があります。これまでフリーランスという働き方には憧れていたけど、なかなか新しい仕事にチャレンジしづらいなどで挑戦できなかった人は、フリーランスを目指してみるのも良いかと思います。
今回の記事が少しでもみなさんの役に立てれば嬉しいです。