この記事を要約すると・・・・

  • 会社で宝くじを購入できるか?
  • 民事再生と破産は何が違うのか?
  • 借金の方法にはどんな方法があるのか?
  • 地方法人特別税って何?

こんにちは、介護・美容室を中心とした税理士の佐藤です。
今回は「会社で宝くじを買いたいんだけど・・・」「民事再生と破産ってそもそも何が違うのかわからない」「借入の方法は銀行からだけではないの?」「地方法人特別税って初めて聞いたんだけど」という経営者向けに書いてみました。しっかり読めば会社経費として宝くじを購入できますし、民事再生と破産の判断の際の参考にもなりますし、借入方法の選択肢も増えます。

会社で宝くじを買うことってできますか?

  • キャベツやレタスの通販会社です。この度宝くじを買おうと思っているのですが法人名義で買うこともできるのでしょうか?

宝くじを法人名義で買うことはできます

    



★宝くじ・トト・ナンバーズ・インスタントくじ等を個人で購入して当選した場合

個人が受け取る当選金は非課税所得です。 (但し、受け取った当選金から贈与税の基礎控除(110万円)を超える金額を 贈与した場合は贈与税の対象となります。 <注意!> 懸賞クイズ番組の賞金競馬や競輪の払戻金は一時所得として課税されます。

★宝くじ・トト・ナンバーズ・インスタントくじ等を知人等と共同購入して当選した場合

当選金を購入者全員で受け取とって均等に分配すれば、非課税です(贈与税も非課税)。 (全員の委任状を持って代表者が受け取っても大丈夫です)

★宝くじ・トト・ナンバーズ・インスタントくじ等を法人で購入して当選した場合

法人の益金に算入しなければなりません。(消費税は課税対象になりません) ちなみに、当選したくじの購入代金は損金算入できるんです。 でも、はずれくじの購入代金は損金不算入なんですね。

民事再生と破産。何がどう違うのですか?

  • 鼻炎用の医療器具を製造している会社ですが、資金繰りがうまくいかず事業の継続に行き詰っています。民事再生という方法もアリなのでしょうか?

会社が存続するかなくなるか、が最大の違い!

    



★民事再生と破産

●民事再生  簡潔にいうと「会社を継続させるため」に借金を減額するための法的手続。 ●破産  会社を清算するために借金を整理する法的手続  

★民事再生と破産のどちらがいいか

●まず考えるのは民事再生  会社継続の意志があれば民事再生を検討すべきです。  膨らんだ借金さえ消えれば、資金繰りは回るというような場合ですね。    主な借入先が銀行になる会社が多いので、まずは銀行への相談ということに  なります。あわよくば、民事再生という手法を取らずに、別の方法の提案が  あるかもしれません。     ●民事再生のデメリット  ①予納金や弁護士費用等の高額な支出がある。    ②法的手続なので「倒産」のイメージが広がり、取引先の信用を失い、   民事再生後に思うような業績が出ないリスクがある。    ●最終的に行う「破産の選択」  会社を清算するという結論にんあれば    ①破産を選択  ②弁護士に依頼して、私的整理をする    等の対処が必要になります。

借入したい。借入にはどんな方法があるの??

  • カラオケ機器の部品を販売している会社です。そろそろ外部からお金を借りようと思っているのですが、どのような手法があるのでしょうか?

リスク・期間等によって借入方法は様々ですね

    



★証書貸付とは・・・

●毎月分割して返済する融資形態  返済方法は元金均等返済と元利均等返済があります。  もっとも一般的ですね。  大阪・神戸・姫路で活動している税理士事務所の  我々の中でも最も多いパターンです。 ●借入期間  設備資金:最長期間は、その設備の耐用年数  運転資金:概ね7年以内

★手形貸付とは・・・

●企業が銀行に手形を振り出す形で融資を受ける方法。 ●返済方法  期日一括返済と分割返済の2パターン。 ●返済期間  1年以内が多いです。   ●一括返済のリスク  金額が膨らむので注意が必要です。  資金確保ができずに更新となり、条件変更が行われ  不良債権扱いされるリスクがあります。

★当座借越とは・・・

●あらかじめ決められた一定額の範囲内で、いつでも借入できる制度。  また、いつでも返済することができます。 ●銀行から見ると通常の貸付よりリスクが高いため、  (一定の枠内であれば企業の裁量で貸し続けることになるので)  最初の審査はかなり厳しく、無担保での利用は難しい場合が  多いと想われます。  (保証協会付きが一般的でしょうか)      

★手形割引とは・・・

●一定の割引枠の範囲内で手形を割り引くことができる制度。  審査は甘いです。 ●買い戻し義務の存在  手形の振り出し先が、不渡りを出したときには、手形を  買い戻さなければなりません。    割引することで現金が企業に入りますが、そのお金を丸ごと  銀行に返して手形を戻さなければならないんですね。    ◆かなりのリスクなので対応策もあります。   ①経営セーフティ共済への加入   ②政府系を含めて、複数の銀行と取引する   ③保証協会の枠を予め余らせておく

地方法人特別税って何?メンドクサイ?

  • 一級河川維持のための設備製造の会社です。地方法人特別税というのが新しく出てきたそうですが、これってまた手続がメンドクサクなるのでしょうか?

事業税が分かれた感じで手間はほとんど変わりません!

    



★地方法人特別税の新設

●開始時期 平成20年10月1日以後に開始する事業年度から適用 (つまり、21年9月決算分からスタート) ●制度のイメージ 法人事業税の一部を地方法人特別税という国税に振替える仕組みです。 この税収はすべて各都道府県に譲与されます。 法人事業税(所得割、収入割)の税率は下がるんですね。 ●納付先  国税ではありますが、事業税と併せて県税事務所に申告納付することになります。     ●納税者の実務  実務上は少しだけ税額計算が増えるだけですね。 ●申告書  法人県民税・事業税の申告に使用していた申告書様式等(第6号様式等)の中に、  新たに地方法人特別税の記載欄が増えることになります。  新たに別の申告書や納付書が出てくるわけではありません。 ●損金算入!?  事業税と同じ扱いなので、損金算入可能です。