カード決済手数料と消費税の関係は?

  • 枚方や寝屋川でろばた焼き店をやっています。カード売上が最近爆発的に増えてきています。この場合の手数料は消費税の課税仕入に含まれますか?

非課税なのでかなり要注意です!!

    

★クレジットカード売上が増加しています

●最近は、色んな代金をクレジットカード決済する人が増加していますね。飲食代金や雑貨用品や本屋さんはもちろんのこと、電話・ガス・電気・水道等といった生活関連費用でもカード決済可能になってきています。  ↓  いわゆるキャッシュレスになることで現金支払いよりも作業が少ないこと、証憑を残しやすいこと、実際の支払いにタイムラグができること、カードに付属するポイントがあること等がその主要因でしょう。今後もカード決済は拡大の方向に向かうと思われます。  ↓  消費者にとっては魅力がいっぱいのカード決済も、販売店から見るとそんなに喜んでばかりもいられません。カード決済による売上には必ず手数料が発生するからです。取次ぎ会社によってその金額も異なりますが、一般的には売上金額の5%~10%程度は必要と思われます。  

★クレジットカード手数料と消費税の関係

●売上獲得に必要なカード手数料は消費税の課税対象になると考えるのも一理あります。銀行の振込手数料は課税対象なのですから、同じように考えても何もおかしくありません。  ↓  しかし、実際はクレジットカード手数料は非課税仕入です。   ●例えば10万円の飲食代金をカード決済すると、店側は10万円の債権を取得します。  ↓  これを例えば、9万円でカード会社に譲渡して店側の処理はフィニッシュです。  ↓  店は、債権譲渡するという行為を行っただけなんですね。  ↓  消費税法では「債権の譲渡=非課税」です。  だから、クレジットカード手数料=債権の譲渡損なので非課税になります。  

個人事業廃止による事業用資産はどうなる?

  • 泉南市・泉佐野市で肥満対策教室を個人経営しています。営業悪化で個人事業を廃業しようと思っていますが、事業用の資産は売却予定です。この場合も消費税はかかってくるのでしょうか?

ケースによりますが消費税は要注意!

    

★廃業による事業用資産の譲渡

●そもそも消費税法上の資産の譲渡等の範囲例とは??  ↓  □代物弁済による資産の譲渡  □負担付き贈与による資産の譲渡  □金銭以外の資産の出資  □金銭以外の資産の交換  □個人事業者の事業用資産の家事消費や使用  □法人の役員に対する金銭以外の資産の贈与(低額譲渡を含む)  ↓  この中で特に大事なのは、「個人事業者の事業用資産の家事消費や使用」のところですね。

★公売された店舗兼用のマンション

●個人事業者の事業と家事とに共通して使用された資産の譲渡。  ↓  床面積比等の合理的基準で按分したうちの事業用部分については 課税資産の譲渡等の対価の額として、消費税の課税対象となります。  ↓  家事使用分と事業使用分を明確に区分できない資産の譲渡においては、その全額が消費税の課税対象になってしまいます。  

★事業廃止時の業務用資産の継続利用

●事業廃止により事業用資産に該当しなくなった場合  ↓ 家事のために使用したものと仮定して、時価相当額で課税資産の譲渡等があったものとして、消費税の課税対象になります。

ポイントや金券をあげた!消費税はどうなる!!

  • カンボジアやポリネシア産の雑貨を販売している会社です。リピートを狙ってお客さんにポイントをあげたり1000円分の金券を渡したりしています。この場合は消費税の処理はややこしいのでしょうか?

実質的な値下げ販売と考えましょう!!

    

★ポイントや金券の配布はよくありますね!

●事業者が一定の商品の販売金額に応じ、消費者にポイント付与したり、●●円の金券を発行したりするケースは最近は本当によく見受けられます。  ↓  こういった特典を配布したときは、資産の譲渡・貸付or役務の提供にはなりますが反対給付を受けないので無償による資産の譲渡等になり、消費税法上の「資産の譲渡等」には該当しません。つまり消費税の課税対象にはならないということです。    

★ポイントや金券を使って買ってもらった時

●しかし、利用者がポイントや金券を使って商品を購入したときは実質的には値引き販売ということになります。つまり値引き後の金額が資産の譲渡等の対価となり、この値引き後の金額に対して消費税が課せられることになります。  ↓  消費税法には以下のような記載があります。  「返品や値引きをした場合、その返還等をした日の属する期間において対価の返還分の消費税を控除できる」  ↓  今回のような、ポイントや金券を含めた金銭等の給付を受けた場合、実際に消費者から受け取った値引き後の金額がそのまま商品譲渡対価の金額として処理できるのです(毎期継続処理することが前提です)。